【米国】米中貿易摩擦緩和への期待感から、全般でドルの買戻しが優勢となった
為替(2025年4月23日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 141.59(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1420 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 161.71 (円)
ポンド円 GBP/JPY 188.75 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3330 (米ドル)
4月22日のニューヨーク外国為替市場は、米高官の発言が伝わると米中貿易摩擦緩和への期待感が高まり、直近のトリプル安巻き戻しが進んだ。NYダウ平均は一時1,100円超上昇したほか来おめ10年債利回りは4.40%を回復した。またラガルドECB総裁はこの日「インフレ率を2%へと戻す目的はほぼ達成したが、経済情勢は一段と不安定なため引き続き柔軟な姿勢でいる必要がある」との姿勢を示した。
米ドル円は、ベッセント米財務長官は非公開イベントで「米中間の緊張緩和はごく近い未来に訪れると確信している」と話したことが伝わったほか、レビット米ホワイトハウス報道官が「中国との関係は良い方向に進んでいる」「トランプ大統領は中国との合意に向けて準備を進めている」などと発言した。米中貿易摩擦緩和への期待から米国株相場が上昇すると、円売り・ドル買いが加速し141.67円まで上昇した。
ユーロドルは、トランプ米政権の関税政策を巡り、米中対立が軟化に向かうとの期待感が高まると、足元で進んでいた米国のトリプル安を巻き戻す動きが活発化した。取引終了間際には1.1417ドルまで安値を更新した。米株式相場はNYダウ平均は一時1,100ドル超上昇し、ドルインデックスは99.00まで上昇した。
株式
NYダウ平均 USD 39,186.97 +1,016.55(+2.66%)
NASDAQ総合 USD 16,298.47 +427.57(+2.69%)
S&P500 USD 5,287.77 +129.58(+2.51%)
株式市場は、足元で相場の下落が続いたあとだけに、短期的な戻りを期待した買いが先行した。トランプ米政権の関税政策を巡り、米中貿易摩擦が軟化に向かうとの期待感が高まると、主力株を中心に押し目買いが集まり、NYダウ平均は一時1,100ドル超上げた。
債券・商品先物
米国債10年 4.405% (-0.012)
NY原油(WTI) USD/バレル 63.20 (+1.26%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,392.0 (-1.25%)
【日本】FRBの独立性が揺らいだことを発端とするドル信認低下が根強く、ドル売りが先行した
為替(17時)
4月22日の東京外国為替市場は、トランプ大統領がパウエルFRB議長の解任をほのめかす発言をしたことから、FRBの独立性が揺らぎドルの信認が低下したことで、全般でドル売りが優勢となった。ドル円では節目の140円を割り込むところまでドル売りが進んだ。連休明けの欧州勢が本格参入すると、独DAXが安く寄り付き低下して始まったこともありユーロ売りが強まった。
米ドル円は、東京仲値にかけて買いが強まり141.17まで上昇したものの、ドル信認低下が意識される中で、一部報道で「トランプ大統領が景気後退の責任をパウエルFRB議長に押し付けるための布石を敷いている」と報じられると、FRBの独立性への危機感が高まり、ドル売り円買いが強まった。節目の140円台を割り込むと一時139.89円まで下押した。ただ139円台には買い圧力もありショートカバーが入った。
ユーロドルは、ドル信認不安が高まる中でドル円でのドル売りなどにも支えられ1.1540ドルまで上値を伸ばした。その後は一時1.1518ドルまで下押すも、ドル売り圧力は強く14時台には1.1547ドルまで上値を伸ばした。ただ連休明けの欧州勢が参入すると、売りが強まり急落し東京時間安値手前の1.1482ドルまで下押した。
ユーロ円は、ドル円の仲値にかけた上昇につれて、東京市場オープン直後に162.31円まで上値を伸ばした。もっともその後はドル信認低下によるドル円下落の流れにつられる形で、下落に転じた。ドル円は15時以降は反発したものの、ユーロドルが下落している影響を受けて、ユーロ円は16時台には161.24円まで下値を広げた。
債券
日本国債10年 1.306% (+0.029)
【市場主要イベント】
23日 米 新築住宅販売件数
24日 米 耐久財受注
25日 米 ミシガン大学消費者態度指数