【米国】ドル信認不安が後退したことや日米の通貨目標を設定しないとの発言から、全般でドル買いが優勢
為替(2025年4月24日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 143.43(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1314 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 162.29 (円)
ポンド円 GBP/JPY 190.09 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3252 (米ドル)
4月23日のニューヨーク外国為替市場は、トランプ大統領がパウエルFRB議長の解任を示唆したことによるFRB独立性への懸念が後退したことで、前日までに大幅に売られていたドルが買い戻される展開となった。またベッセント財務長官が「日米交渉では通貨目標を求めることは無い」と発言したことで、ドル円で円売りが進んだこともドル買いを下支えした。
米ドル円は、トランプ大統領の発言からFRBの独立性を巡る懸念が後退した事や、米ウォールストリートジャーナルが「米政府は貿易戦争の緩和に向けて対中関税の引き下げを検討」「対中関税は50%から65%に引き下げられる可能性」と報じると、米中貿易摩擦が緩和されるとの期待からドル買いが優勢となった。またベッセント財務長官が「関税を巡る日米交渉で特定の通貨目標を求める考えはない」と発言したことが相場を下支えし、引け前には143.58円まで上値を伸ばした。
ユーロドルは、欧州市場序盤には1.1439ドルまで上値を伸ばしたものの、NY時間には米中貿易摩擦緩和への期待感から全般でドル売りが優勢となった。引け前には1.1310ドルまで値を下げた。なおFRBはこの日発表した米地区連銀経済報告で「米経済活動は前回報告からほとんど変化はなかったが、国際貿易政策を巡る不確実性には全体に広がりが見られた」と総括した。
株式
NYダウ平均 USD 39,606.56 +419.59(+1.07%)
NASDAQ総合 USD 16,693.89 +395.42(+2.42%)
S&P500 USD 5,375.85 +88.08(+1.66%)
株式市場は、前日の米トランプ大統領の発言をきっかけにFRBの独立性を巡る懸念が後退したほか、関税を巡る米中対立への警戒感が和らいだことで投資家心理が改善した。ただ、ベッセント財務長官が「トランプ米大統領から対中関税引き下げの一方的な提案はない」と発言すると伸び悩んだ。
債券・商品先物
米国債10年 4.387% (-0.018)
NY原油(WTI) USD/バレル 61.91 (-2.04%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,301.5 (-2.66%)
【日本】ドル信認不安が後退したことを受けて、全般でドルの買戻しが優勢となった
為替(17時)
4月23日の東京外国為替市場は、トランプ大統領が「パウエルFRB議長を解任する計画はない」と発言したことで、前日までのドル信認不安によるドル売りが一転しドルの買戻しが優勢となった。全般でドル買いが先行したが、急ピッチでドル買いが進んだこともあり、その後はドル買いも落ち着いた。
米ドル円は、トランプ大統領が「パウエルFRB議長を解任する計画はない」と発言したことで、ドル信認不安が払拭され早朝7時30分には143.22円まで上値を伸ばした。ただ急ピッチで上昇した反動もあり買い一巡後には売りが優勢となった。11時前には141.66円まで売り戻された。その後は142円を挟んでもみ合う展開となった。東京時間での上値の重さを確認すると、欧州勢がドル売りで参入し141.53円まで下押したが、下げ止まると141.94円まで買い戻された。
ユーロドルは、トランプ大統領の発言をきっかけに前日までのドル信認不安が後退し、ドル買いが活発化した。早朝には一時1.1307ドルまで売りが進んだが、ドル円が失速すると1.1405ドルまで買い戻された。その後は1.1390ドルを挟んでもみ合う展開が続き方向感は出なかった。
ユーロ円は、ドル円につられる形で早朝に162.44円まで上値を伸ばしたが、ドル円の失速に伴いユーロ円も売りが優勢となった。11時台には161.64円で下げ止まり揉み合う展開となったが、13時以降には徐々に売りが優勢となり16時台には161.14円まで下押した。ただ、22日安値を前に下げ止まると一転して買戻しが優勢となり161.66円まで買い戻された。
債券
日本国債10年 1.330% (+0.024)
【市場主要イベント】
23日 米 新築住宅販売件数
24日 米 耐久財受注
25日 米 ミシガン大学消費者態度指数