USDJPY円安続き127円台に

2022/04/19 7:29 JST投稿
 

【米国】

 為替(4月19日6時00分)
 米ドル円(USDJPY)    126.97-127.00 (円)
 ユーロ円(EURJPY)    136.91-136.93 (円)
 ユーロ米ドル(EURUSD) 1.0780-1.0785 (米ドル)
 ポンド円(GBPJPY)    165.19-165.26 (円)
 ポンド米ドル(GBPUSD) 1.3010-1.3014 (米ドル)
 
4月18日のニューヨーク外国為替市場の主なトピックスは、長期金利の上昇から米ドル・円で円安がさらに進んだ。
 
朝方に発表された4月NAHB住宅市場指数(結果:77、予想:77、前回:79)は、4ヵ月連続で低下し7ヵ月ぶりの低水準となった。高インフレや米金融政策の引き締めから住宅ローン金利が昨年末の3.11%から先週平均で5%に上昇しており、資材等の高騰も重しとなり後退の兆しが出ている。影響は軽微だったが、高インフレの影響が色濃く出た。
 
また、セントルイス地区連銀のブラード総裁がオンラインイベントで高インフレを受け「今必要なのは、迅速に中立な状態にすることだ」と指摘。米連邦準備理事会(FRB)は政策金利を年内に3.5%まで引き上げるとの見方を改めて示した。また、利上げしても失業率の低下が続く可能性があり、現在の3.6%が年内に3%を下回る見込みと言及している。
 
米ドル・円(USDJPY)は、堅調に値を上げ米長期金利が2018年12月以来、約3年4カ月ぶり高水準となる2.882%に上昇したことが追い風となった。日米金利差が意識されている上、セントルイス地区連銀のブラード総裁の積極的な金融政策への言及も寄与し、127.00円まで値を上げ終了間際に2002年5月以来、20年ぶりの高値を更新した。終値は126.99円だった。
 
ユーロ・米ドル(EURUSD)は、欧州がイースターの休日で参加者が少なかった。米長期金利の上昇から米ドル買いが優勢となり、この日の安値1.0770ドルとなった。その後は小幅に値を上げ終値は1.0782ドルとなった。
 
ユーロ・円(EURJPY)は、米長期金利が上昇すると136.64円まで売られた。その後は、値を戻し、徐々に値を上げ終値で136.93円まで値を戻した。
 
 株式
 NYダウ平均  USD 34,411.69 -39.54 (-0.11%)
 NASDAQ総合  USD 13,332.358  -18.721 (-0.14%)
 S&P500      USD  4,391.69  -0.90(-0.02%) 
 
4月18日の米株式市場のダウ工業株30種平均は、連日で前日の終値を下回った。朝方は連休明けで買いが入っていたが、米長期金利の上昇や原油高から幅広い銘柄に売りが出て前日の終値を下回った。一方で、好調な決算から金融株が買われたことが市場を支え、小幅な下落にとどまった。
 
 債券
 米国債10年 2.830(+0.032%)
 
 商品
 NY原油(WTI) 1バレル=USD 107.61 +1.23(+1.16%)(5月渡し)
 NY金(COMEX) 1オンス=USD 1,986.4  +11.5(+0.58%)(6月渡し)
 
 

【日本】USDJPY 20年ぶりに高値更新するも黒田発言から下落

 為替(17時)
4月18日の東京外国為替市場は、日銀・黒田東彦総裁の衆院決算行政監視委員会での発言に注目が集まった。円安は全体として日本経済にプラスとの持論を展開したものの、急速な円安は企業の事業計画策定に困難を来す可能性があると方針を修正した。
 
米ドル・円は朝方に126.79円と2002年5月、約20年ぶりの高値を再び更新した。しかし、黒田総裁の発言を受け126.27円まで値を下げたものの、再び上昇し126円半ばで推移した。17時時点で126.64円となった。
 
ユーロ・米ドルは、欧州がイースター休暇で参加者が限られた。ウクライナ情勢の懸念から小幅に値を下げ1.0787ドルまでユーロが売られたが、小幅に持ち直し17時時点では1.0791ドルだった。
 
ユーロ・円は、朝方は137.03円までユーロが買われていたが、黒田総裁の発言から円買いにつながり136.46円まで安くなった。その後小幅に持ち直し17時時点では136.66円で取引された。
 
 日本株式
 日経平均株価     26,799.71円  -293.48(-1.08%)
  安値26,571.38円  -  高値 26,851.80円
 東証出来高 834,81万株
 東証売買代金 1兆8722.88億円
 
4月18日の日経平均株価は連日で前日の終値を下回った。欧米の投資家がイースターの休暇となっている影響から取引が限定的だった。米長期金利が2.8%台に上昇し成長株中心に売りが出たほか、原油先物や中国での都市封鎖の継続による景気悪化懸念から幅広い銘柄が売られた。
 
 短期金融市場
 無担保コール翌日物金利  -0.019%
 
 債券
 国債先物・22年6月限  149.34(-0.07)
 10年長期金利  0.240%(変化なし)

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アナリストプロフィール

Noriko Sasaki

投資運用歴25年。日系銀行、シティバンク、日興シティ信託銀行の勤務や、ITベンチャー企業でのIR・広報などを経て、金融に強みを持つライターとして活躍。
これまでのキャリアで培った金融の知識と、企業経営の視点、ニュースを複合的に織り交ぜたマーケット分析を得意とする。


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