安達日銀審議委員の発言により上下に振れる場面もあったが、全般で円売り・ドル買いが優勢となった

【米国】米株市場の底堅さを確認すると、全般でドル買いが優勢となった

為替(2024年10月17日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   149.62 (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0861  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   162.53   (円)
ポンド円          GBP/JPY   194.36  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2989  (米ドル)

10月16日のニューヨーク外国為替市場は、米株式市場が底堅く推移したことで投資家心理が改善しドル買いが優勢となった。米10年債利回りが一時4%を割り込み3.99%台となったことでドルが売られる場面もあったが、再び4%台を回復したことでドル買いの勢いは続いた。17日のECB理事会での追加利下げ観測が高まっていることもあり、ユーロは上値が重たい状態が続いた。

米ドル円は、NYダウ平均が史上最高値を更新するなど米国株相場が底堅く推移すると、投資家のリスク志向改善を意識した円売り・ドル買いが出て、一時149.80円と日通し高値を更新した。ただ、前日の高値149.84円や14日の高値149.98円が目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米10年債利回りが3.99%台と4%を下回ったことも相場の重しとなった。

ユーロドルは、米10年債利回りの低下に伴うユーロ買い・ドル売りが先行すると一時1.0901ドルと日通し高値を付けたものの、前日高値の1.0917ドルが目先のレジスタンスとして働くと失速した。ECBが17日の理事会にて追加利下げを決めるとの観測もユーロの重しとなった。ドル円のドル高基調に連れたユーロ売り・ドル買いも出たことで、一時1.0852ドルまで下押した。

株式
NYダウ平均       USD   43,077.14        +324.63(+0.75%)
NASDAQ総合    USD   18,366.51          +44.46(+0.24%)
S&P500             USD     5,842.32          +24.46(+0.42%)

株式市場では、金融大手のモルガン・スタンレーが発表した四半期決算が良好な内容だったことを受けて、買いが広がった。15日に決算発表をしたゴールドマン・サックスも買われたことで相場を下支えした。なお、前日大幅安となっていたユナイテッドヘルス・グループは2.7%上昇し、NYダウ平均を押し上げた。

債券・商品先物
米国債10年                                 4.018%     (-0.018)
NY原油(WTI)     USD/バレル   70.69         (-0.52%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,690.4      (+0.41%)
 

【日本】安達日銀審議委員の発言に一喜一憂する形で上下に振れたが、円売りが優勢となった

為替(17時)
10月16日の東京外国為替市場は、安達日銀審議委員「金融政策が正常化プロセスに入っている」と発言すると円買いが優勢となったが「インフレ抑制のために急ピッチな利上げを実施する必要はない」と利上げを急がない姿勢を示すと、再び円売りが優勢となった。なお、日経平均株価は一時850円近く下落する場面もあった。

米ドル円は、欧米の株安に加えて8月の本邦の機械受注が市場予想を大幅に下回ると、株安を見越した売りが先行した。また安達日銀審議委員の発言を受けて、一時148.85円まで下押したが売りは続かず、149.36円まで買い戻された。午後には安達審議委員が追加利上げに慎重な姿勢を示したことで、円売りが進み149.48円まで上値を伸ばした。

ユーロドルは、前日までの下げに対するショートカバーも入り徐々に買い戻され12時過ぎには1.0895ドルまで上値を伸ばした。ただ17日のECB理事会での追加利下げ観測が高まっている中で上値が重たい状態は続いた。欧州勢の参入後は売りが先行し、1.0874ドルまで下押したが、積極的に売り進める展開にはならず、やや下げ渋った。

ユーロ円は、日経平均株価の大幅反落もあり162.20円まで弱含んだ。もっとも、ドル円が切り返すと下げ幅を縮めた。その後は162.51円まで買い戻されたが、安達日銀審議委員の発言を受けて162.08円まで下押すなど、要人発言により流動的な相場となった。その後はドル円が切り返し上昇したことに連れて強含みし、162.64円まで上値を伸ばした。一時的に売り戻される場面もあったが底堅く、17時前には162.69円まで上値を伸ばした。

債券
日本国債10年 0.952%     (-0.018)
 

【市場主要イベント】
17日 ユーロ 9月消費者物価指数
        ユーロ ECB政策金利発表
        米 小売売上高
        ユーロ ラガルドECB総裁発言
18日 日 9月全国消費者物価指数
        中 7-9月期四半期国内総生産
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