【今週のハイライト】前半はドル買いが先行したが、後半にかけては調整のドル売りが優勢となった

為替(2024年10月25日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   152.74 (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0780  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   164.68   (円)
ポンド円          GBP/JPY   193.37  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2920  (米ドル)

 
米ドル円
21日(月)は、日経平均株価が200円超安となったことを眺めながら、一時149.08円まで下押した。その後は日経平均株価が下げ幅を縮小したこともあり下げ渋ったが、米10年債利回りが上昇幅を売り戻されるなかで、上値が重たい状態が続いた。再び149.08円まで下押したが節目の149円を前にして下げ渋り、対オセアニア通貨主導でドル高が進んだことを支えに、買いが強まり17時前には149.85円まで上値を伸ばした。米10年債利回りが一時4.198%と7月26日以来の高水準を記録すると全般でドル買いが先行した。目先のレジスタンスとして意識されていた17日の高値150.32円を上抜けると買いの勢いが強まり、引け間際には150.88円まで上値を伸ばした。もっとも8月1日の高値と面合わせすると上値が重たくなった。
 
22日(火)は、東京仲値にかけて150.76円まで上値を伸ばしたが、日経平均株価が700円超安となったこともあり、150.48円まで下押した。その後は日経平均株価が460円安前後まで下げ幅を縮小したことや時間外の米10年債利回りがじり高に推移したことで買いが優勢となり、13時台には151.10円まで上値を伸ばした。ただ利益確定目的の売りも入り150.65円まで押し戻されたが、下値は固く再び151円台まで下げ渋った。アジア時間に4.21%台まで上昇した米10年債利回りが、4.16%まで上昇幅を縮めた事で、円売り・ドル買いが先行した。22時台には150.60円まで下押したが、アジア時間の安値150.50円が目先のサポートとして意識されると買戻しが優勢となった。米10年債利回りが再び4.21%台まで上昇すると、全般でドル買いが優勢となり151.19円と7月31日以来の高値を更新した。
 
23日(水)は、米利下げ観測の後退や日銀の早期利上げ観測の後退を背景にした円売り・ドル買いが先行した。200日移動平均線を上抜けていることもあり、買い仕掛けもあり、米10年債利回りが4.22%台まで上昇していることを支えに上昇した。その後は米10年債利回りが4.24%台まで上昇したことを背景にさらに円売り・ドル買いが進行し、目立った押し目を付けることもなく152.55円まで上値を伸ばした。米10年債利回りは一時4.260%と約3か月ぶりの高水準となっており、ドル買いが優勢となった。21時台には153.18円の日通し高値を付けたものの、153円台には利益確定目的の売りも多く伸び悩んだ。NYダウ平均やナイト・セッションの日経平均先物が下落したことも相場の重しとなった。
 
24日(木)は、前日に大きく上昇した反動も出たほか、時間外の米10年債利回りが4.22%台まで低下したことも相場の重しとなり軟調に推移した。ドル売りの流れは午後も継続し14時前には152.10円まで下押した。ただ節目の152円を前に下げ渋り152.38円まで下げ渋ったが調整の売りは継続し、米10年債利回りが4.19%台まで低下したことで152.02円まで下押した。前週分の米新規失業保険申請件数や米PMI速報値、米新築住宅販売件数が予想よりも強い内容となり、米10年債利回りが低下幅を縮小したこと場面では152円台前半まで下げ渋る場面もあったが、戻りは鈍かった。26時台には151.54円の日通し安値を付けた。
 
ユーロドル
21日(月)は、小幅なレンジでのもみ合いが続いたが、13時台に1.0860ドル台の狭い揉み合いを下抜けると、全体的なドル買い圧力の強まりの影響もあり、げ足を速め、17時前には1.0845ドルまで下値を広げた。米10年債利回りの上昇に伴うユーロ売り・ドル買いが優勢となると、28時前には一時1.0810ドルと17日安値に面合わせした。その後は下げ渋ったが、買戻しの勢いは強くなかった。なお、主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは、一時104.02と8月2日以来の高値を付けた。
 
22日(火)は、安値圏ながらも底堅く推移した。米10年債利回りが上昇する中で下押す場面もあったが底堅く小幅なレンジで推移した。欧州勢参入後は、緩やかながらも調整の買戻しが入り、1.0837ドルまで上値を伸ばした。一方でドル高地合いが続いていることで、上値への警戒感は強いままだった。欧州市場序盤に一時1.0838ドルの日通し高値を付けたものの、NY市場に入ると徐々に弱含みした。ポルトガル中銀総裁が「雇用市場が軟化すれば0.50%の利下げも可能」と述べたことなどが相場の重しとなり、前日の安値1.0811ドルを下抜けて1.0792ドルまで日通し安値を更新した。米10年債利回りが上昇していることもユーロ売り・ドル買いを誘った。
 
23日(水)は、ドル円の上昇とユーロ円の上昇に挟まれる形で、小幅な揉み合いでスタートした。ユーロ円の上昇幅拡大もあり、1.0806ドルまで上昇したが円相場主導となる中で、買いの勢いも限定的だった。その後はECB当局者が「経済活動を刺激するレベルまで金利を引き下げる必要があるかどうかについて議論を開始する」と伝わったことが相場の重しとなり、1.0780ドルまで下押した。米利下げ観測が後退する一方で、ユーロ圏では低迷する経済を支えるために、ECBが12月に大幅利下げを実施するとの見方が強まっており、ユーロ売り・ドル買いが優勢となった。21時台には1.0760ドルの日通し安値を付けた。もっとも米10年債利回りの上昇が一服すると、1.0786ドルまで下げ渋った。
 
24日(木)は、米10年債利回りの低下を受けて1.0789ドルまで小幅に値を上げた。ただ、ユーロ円が軟調に推移した事もあり積極的に上値を伸ばす展開とはならず、小幅なレンジ内で推移した。ドル売りの流れが優勢となる中で1.0793ドルまで小幅に上値を更新するも節目の1.08ドルを前には失速した。仏PMI速報値が予想を下回ったことで1.0770まで下押し日通し安値を付けるも、その後の独PMI速報値は予想を上回った事で買戻しが優勢となり1.0798ドルまで上値を伸ばした。1.0800ドル前後でもみ合いが続いたが、良好な米経済指標が相次ぎ米10年債利回りが低下したため、全般でドル売りが進み引け前には1.0829ドルまで上値を伸ばした。ただ22日の高値1.0837ドルがサポートとして意識され、伸び悩んだ。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは一時104.01まで低下した。
 
ユーロ円
21日(月)は、日経平均株価の下落やドル円の下落の流れに沿った形で12時台には161.98円まで下押した。ただ17日の安値161.83円が目先のサポートとして意識されたことや、ドル円が上昇したこともあり、下げ渋り16時台には162.60円まで上値を伸ばし、東京市場で下げた分を取り戻した。その後はドル円の上昇につれた買いが入ると取引終了間際には一時163.16円と日通し高値を付けた。ただ、ユーロドルの下落に連れた売りも出たため、伸び悩む場面もあった。
 
22日(火)は、ドル円や日経平均株価の下落などを手掛かりに円買い・ユーロ売りが進み一時162.80円まで下押した。その後はドル円の買戻しや日経平均株価の下げ渋りを眺めながらユーロ円でも買い戻しが進み、163.65円まで上値を伸ばした。ユーロドルがじり高に推移していることも相場を下支えした。
 
23日(水)は、ドル円の上昇に連れたユーロ買い・円売りが先行した。ドル円の上昇を反映した円相場の推移に沿った動きとなり、164.55円まで上値を伸ばした。ただECBが追加利下げについて議論を開始するとの情報が伝わったりユーロドルが下落した事が重しとなり、その後は上値が重たくなり、揉み合いが続いた。
 
24日(木)は、164.60円前後での揉み合いでスタートしたが、上昇へ転じたものの上げ幅を縮小した日経平均株価の動向や、マイナス圏で推移している中国株も重しとなり軟調に推移した。ドル円の流れに連れて一時164.16円まで下押した。その後は164.41円まで下げ渋ったが、仏PMI速報値の低調な結果を受けて163.78円まで下押した。ただ、その後の独PMI速報値が予想を上回る結果だったことで、164.44円まで高値を更新したが上値は重たかった。
 
10月21日 9時00分 ~10月25日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円  USD/JPY  149.08~153.18(円)
ユーロドル EUR/USD   1.0760~1.0868(ドル)
ユーロ円  EUR/JPY  161.98~165.00(円)
ポンドドル GBP/USD   1.2906~1.3052(ドル)
ポンド円  GBP/JPY  194.56~198.42(円)
 
株式
21日(月)は、NYダウ平均が連日で史上最高値を更新した後だけに利益確定目的の売りが優勢となった。米10年債利回りが上昇し、株式の相対的な割高感が意識されたことも相場の重しとなり、指数は一時400ドル近く下落した。その一方でハイテク株比率が高いナスダックは4日続伸した。
 
22日(火)は、NYダウ平均は米企業決算への期待から買いが入るとプラス圏で推移する場面もあったが、米10年債利回りの上昇により、株式の相対的な割高感が意識されて再び弱含んだ。その一方で、ハイテク株比率が高いナスダックでは、5日続伸したが高値への警戒感も強かった。
 
23日(水)は、米10年債利回りが上昇し株式の相対的な割高感が意識されたことが相場の重しとなり、NYダウ平均は一時600ドル超下落した。マクドナルドやアップル、コカ・コーラ、ボーイングなど、個別の材料をきっかけに大きく売られた銘柄が目立った。ハイテク株比率が高いナスダックは6営業日ぶりに反落した。足元で上昇が続いた後だけに利益確定目的の売りが優勢となった。
 
24日(木)は、決算内容が嫌気されたIBMやハネウェル・インターナショナルが大幅安となり、この2銘柄でNYダウ平均を158ドル程度押し下げた。ボーイングでは労働組合が新たな労働契約案を否決し、ストライキ延長が決まったことで軟調に推移した。一方でハイテク株比率が高いナスダックは米10年債利回りが低下したことで、高PERのハイテク株には買いが入った。

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