石破首相が利下げを急がない姿勢を示すと、全般で円売りが優勢となった

【米国】米雇用指標の良好な結果を受けて、全般でドル買いが先行した

為替(2024年10月3日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   146.44 (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1044  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   161.74   (円)
ポンド円          GBP/JPY   194.28  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3266  (米ドル)

10月2日のニューヨーク外国為替市場は、石破首相が「個人的には現在、追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない。これから先も緩和基調を維持しながら経済の発展を期待する」といった発言をしたことで全般で円売りが優勢となった。またADP全米雇用報告(予想:12.0万人、結果:14.3万人)が予想を上回った事で、米10年債利回りの上昇とともにドル買いが優勢となった。

米ドル円は、石破首相が植田日銀総裁との会談後に行った発言をきっかけに全般で円売りが進行した。またADP全米雇用報告が予想を上回った事が伝わると、米10年債利回りの上昇とともにドル買いが活発化し一時146.50円まで上値を伸ばし日通し高値を付けた。なお、バーキン米リッチモンド連銀総裁は「経済が予想通りに進展すれば、今年さらに2回の0.25%の利下げは合理的な道筋と見ている」と語った。

ユーロドルは、良好な米雇用指標を受けてユーロ売り・ドル買いが先行した。前日安値の1.1046ドルを下抜けると、一時1.1032ドルまで下げ足を速めた。また米10年債利回りが3.81%台まで上昇したことも相場の重しとなった。

株式
NYダウ平均       USD   42,194.97        +37.77(+0.08%)
NASDAQ総合    USD   17,924.26        +13.94(+0.07%)
S&P500             USD     5,709.19         -71.22(-1.23%)

株式市場では、イスラエルとイランを巡る中東の地政学リスクへの懸念が相場の重しとなり、NYダウ平均は続落で始まった。ただ、9月米ADP雇用報告が予想を上回る結果であることが伝わり米労働市場の底堅さを確認すると、徐々に買戻しが優勢となった。ハイテク株比率が高いナスダックも小幅に反発した。

債券・商品先物
米国債10年                                3.783%     (+0.051)
NY原油(WTI)     USD/バレル   71.54         (+0.33%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,680.2      (-0.17%)
 

【日本】中東情勢の緊迫化を背景に、日経平均株価はリスク回避の売りが優勢となった

為替(17時)
10月2日の東京外国為替市場は、中東情勢が緊迫化していることで日経平均株価が安く寄り付いたこともあり、クロス円の上値は重たいものの、規制緩和を背景に中国の不動産株指数が急騰し、リスク・オンの円売りが優勢となりじり高に推移した。ただ、午後になり「イスラエルは数日以内に重大な報復を計画している」との報道が伝わると、リスク回避の円買いが進んだ。日経平均株価は一時900円超安を記録した。

米ドル円は、日経平均株価が600円超安と中東情勢への警戒感が続いていることもあり上値が重たいものの、規制緩和を好感した中国の不動産株指数急騰や香港株の堅調さが支えとなり、じり高に推移し13時前には144.18円まで上値を伸ばした。ただ、その後は「イスラエルが数日以内に重大な報復を計画」との一部報道が伝わると、日経平均株価が900円超下落したことに連れて、143.52円まで下押した。売りが一巡後は米10年債利回りの上昇も支えに再び144.18円まで上値を伸ばした。

ユーロドルは、ECBの10月会合での追加利下げの思惑が強まていることで上値が重たい状態が続いた。中東城勢の緊迫化を受けて1.1054ドルまで下値を広げた。デギンドスECB副総裁が「成長リスクは引き続き下振れ方向」との発言も伝わり1.1067ドル近辺まで持ち直し、揉み合いが続いた。

ユーロ円は、中東の地政学リスクを背景としたリスク・オフの円買いはいったん落着き、13時前には159.61円まで買い戻しが優勢となった。ただ、中東情勢の緊迫化を受けて一時158.69円まで下押した。その後は、欧州株が総じて底堅く推移するのを眺めて上値を試す展開となった。17時前には159.61円まで上値を伸ばし午前中高値に面合わせした。

債券
日本国債10年 0.821%     (-0.024)
 

【市場主要イベント】
3日 米 ISM非製造業景況指数
4日 米 非農業部門雇用統計
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