【米国】米10年債利回りの上昇に伴うドル買いが先行したものの、米雇用指標の低調な結果でドルが優勢となった
為替(2024年10月30日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 153.34 (円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0817 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 165.89 (円)
ポンド円 GBP/JPY 199.57 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3013 (米ドル)
10月29日のニューヨーク外国為替市場は、米10年債利回りが4.33%台まで上昇したことで、全般でドル買いが先行した。ただ米JOLTS求人件数(予想:800.0万件、結果:744.3万件)が予想を大幅に下回ると一転してドルが売られた。同時に発表された米消費者信頼感指数(予想:99.5、結果:108.7)が予想を上回った事で買い戻される場面もあったが限定的だった。週末に米雇用統計の発表や11月には米大統領選挙が控えていることもあり、ドル相場はやや神経質な動きとなっている。
米ドル円は、米10年債利回りの上昇に伴う買いが継続し、21時30分過ぎには153.86円まで上昇し日通し高値を付けた。ただ、前日高値の153.88円が目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米JOLTS求人件数が予想を大幅に下回ったことも重しとなり一時152.97円まで下押したが、同時に発表された米消費者信頼感指数が良好な内容だった事で買戻しが入り、153.45円を挟んだもみ合いとなった。
ユーロドルは、米10年債利回りの上昇に伴うドル買い圧力に押される形で売りが先行した。一時1.0768ドルまで下押したが、低調な米JOLTS求人件数の結果をきっかけに反発上昇した。米10年債利回りが一転して低下したことも支えとなり、引け前までには1.0818ドルまで買い戻しが進んだ。
株式
NYダウ平均 USD 42,248.41 -146.66(-0.34%)
NASDAQ総合 USD 18,717.58 +149.53(+0.80%)
S&P500 USD 5,834.77 +10.22(+0.17%)
株式市場では、米10年債利回りの上昇に伴う株式の相対的割高感が意識されNYダウ平均銘柄で売りが先行した。住宅関連株や消費関連株・景気敏感株で売りが観測され上値が重たい動きとなった。ハイテク株比率が高いナスダックでは、主力株銘柄の好決算に期待した買いが強まり、約3か月ぶりに史上最高値を更新した。
債券・商品先物
米国債10年 4.256% (-0.028)
NY原油(WTI) USD/バレル 67.82 (-0.55%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2,787.4 (+1.18%)
【日本】加藤財務相の発言を受けて円買いが進行するも一時的で、円売り基調は継続した
為替(17時)
10月29日の東京外国為替市場は、日経平均株価が安く寄り付いたことや米10年債利回りが低下したことで、円買いが先行した。また加藤財務相の「投機的動向を含め、為替市場動向を緊張感をさらに高めて注視する」という発言も円買いを誘った。欧州勢参入後には、欧州株が軒並み上昇していることで、ユーロ買いが優勢となった。
米ドル円は、日経平均株価が安く寄り付き、時間外の米10年債利回りも低下してスタートしたことで、円買いが優勢となり152.84円まで下押した。その後は日経平均株価がプラスに転じたこともあり153.16円まで買い戻されたが、加藤財務相の発言もあり再び152.74円まで売り押された。東京カットオフの時間が過ぎるとドル買いが入り、英独株式市場も続伸したこと事なども支えに、153.27円まで買い戻された。
ユーロドルは、時間外の米10年債利回りが低下して始まった事で、1.0819ドルまでわずかに上値を伸ばしたが方向感は出ず、その後はポジション調整目的の売りで1.0805まで下押した。ただ積極的に下値を試していく展開にはならず買戻しが出たが、これまでに13pips程度の狭いレンジでの推移となった。
ユーロ円は、ドル円の下げにつられ売りが優勢となり14時台には165.14円まで下値を広げた。中国株が軟調に推移していることも相場の重しとなった。欧州勢参入後は、欧州株が軒並み上昇していることを支えに、底堅く推移し165.72円まで買い戻された。
債券
日本国債10年 0.974% (-0.002)
【市場主要イベント】
30日 独 7-9月期国内総生産
ユーロ 7-9月期四半期域内総生産
米 ADP雇用統計
31日 日 日銀金融政策決定会合
日 植田日銀総裁の記者会見
ユーロ 10月消費者物価指数
米 PCEデフレーター
加 8月月次国内総生産
1日 米 雇用統計
米 ISM製造業景況指数