FOMCでの大幅利下げ観測が再燃すると、全般でドル売りが進行した

【米国】米輸入物価指数の予想下振れを受けてドル売りが先行

為替（2024年9月14日  6時00分）
米ドル円          USD/JPY   140.82 (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1073  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   155.96   (円)
ポンド円          GBP/JPY   184.79  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3122  (米ドル)

 
9月13日のニューヨーク外国為替市場は、8月米輸入物価指数（予想：-0.2%、結果：-0.3%）が予想を下回ったことがわかると、再び全般でドル売りが進行した。その後は米ミシガン大消費者態度指数が予想を上回った事もあり下げ渋ったが、値幅は少なく大きな方向感は出なかった。
 
米ドル円は、8月米輸入物価指数が予想を下回った事がわかると、全般でドル売りが進行した。また来週のFOMCで0.50%の利下げ観測が再び高まる中で、一時140.29円と年初来安値を更新した。節目となる140円が目先のサポートとして意識されると141.01円まで下げ幅を縮小した。米ミシガン大消費者態度指数が予想を上回った事も相場を下支えした。
 
ユーロドルは、米大幅利下げ観測を背景にユーロ買い・ドル売りが先行すると、22時過ぎには一時1.1102ドルと日通し高値を更新した。ただ米ミシガン大消費者態度指数が予想を上回った事が分かると、1.1073ドルまで押し戻された。もっともニューヨーク市場に限れば、狭いレンジでの取引に終始した。
 
株式
NYダウ平均       USD   41,396.13      +288.77(+0.70%)
NASDAQ総合    USD   17,683.99      +111.56(+0.63％)
S&P500             USD     5,626.01         +29.26(+0.52%)

株式市場では、FRBが来週のFOMCで大幅利下げに働くとの期待が再燃すると、景気敏感株を中心に買いが集まり、一時430ドル超上昇した。ただ、8月30日に付けた時間外の史上最高値41,585ドルがレジスタンスとして意識されるとやや伸び悩んだ。ハイテク株比率が高いナスダックは5日続伸した。
 
債券・商品先物
米国債10年                     　　       3.655%     (-0.023)
NY原油（WTI）     USD/バレル   69.33        (-0.01%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   2,606.2     (+0.73%)
 

【日本】米金利の利下げ観測の高まりから、全般でドル安が進行した

 
為替(17時）
9月13日の東京外国為替市場は、米金利の先安観の強まりや前日ECB理事会以降のユーロ買いが継続し、全般でユーロ買いや円買いが優勢な相場となった。クロス円では年初来の安値圏で推移していることもあり、やや買い戻しが意識される場面もあったが、調整目的以外での円売りが進行するような手掛かり材料に欠き、戻しは限定的となった。
 
米ドル円は、ドル売り・円買いでスタートしたが、10時台には「本邦長期資金からの買い観測がみられた」との声もあり、一時141.30円付近まで持ち直した。もっともその後は、米金利先安観の強まりを背景に再びドル売りが強まると13時台には140.64円まで下押した。ただ年初来安値まで値を下げた反動で、買い戻しが入ると16時台には141.41円まで回復した。しかし、欧州通貨に対してややドル売りが進んだことや調整以外で円売りを仕掛けるような手掛かり材料が不足していることもあり上値は抑えられ、18時台には140.36円まで下値を広げた。
 
ユーロドルは、ドル円でドル売りが進行すると、わずかに値を上げて1.1090ドルまで値を上げた。その後はユーロ円の下落により、1.1080ドルまで上値が重たい展開となった。ドイツ連銀総裁やリトアニア中銀総裁がハト派発言をしたものの、市場への影響は限定的だった。もっとも前日のECB理事会からユーロドルは断続的に買われており、下押した水準では着実に買いが入った。狭いレンジながらも堅調地合いを維持し18時台には1.1100ドルまで上値を伸ばした。
 
ユーロ円は、ドル円でドル売り円買いが進行した事や、日経平均株価下げ幅を広げた事も重しとなり、155.94円まで下値を広げた。その後はユーロドルが堅調な地合いで推移していることや、ドル円が下げ渋っていることもあり、16時台には156.62円まで買い戻しが進んだ。ただ、その後はドル円の失速につられる形で、上値が重たくなった。
 
債券
日本国債10年　　　0.841%    (-0.023)
 

今週の経済指標