米利下げ観測の高まりや日銀早期利下げ観測の後退で、ドル売り・円売りが優勢となった

【米国】ロンドン・フィキシングにかけては、ドル買いが優勢となった

為替（2025年6月28日  6時00分）
米ドル円          USD/JPY   144.66(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1716(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   169.42(円)
ポンド円          GBP/JPY   198.38(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3716(米ドル)

 
6月27日のニューヨーク外国為替市場は、中東情勢の緊張緩和や、米早期利下げ観測が高まっていることで、ドル売りが先行した。ただ、ロンドン・フィキシングに絡んだドル買いフローが観測されると、ドル買いが優勢となっていった。
 
米ドル円は、米相互関税の停止期限延期の可能性が意識される中で、米国株相場が底堅く推移すると、投資家のリスク志向が改善し、円売り・ドル買いがでた。またロンドン・フィキシングに絡んだドル買いフローが入ったこともドル買いを促し、144.94円まで日通し高値を伸ばした。もっともロンドン・フィキシング通過後は、積極的な買いは入らず高値圏でもみ合った。
 
ユーロドルは、中東情勢の緊張が和らいだことや米早期利下げ観測が高まっていることを受けて、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。22時過ぎには一時1.1753ドルまで上値を伸ばしたが、買い一巡後には上値が重たくなった。月末にかけたロンドン・フィキシングのドル買いも優勢となり、午前3時台には1.1687ドルまで売り戻された。
 
株式
NYダウ平均       USD   43,819.26                          　　+432.43(+0.99%)
NASDAQ総合    USD   20,273.46                          　    +102.72(+0.50%)
S&P500             USD     6,173.08                                 　+32.07(+0.52%)

株式市場は、中東情勢をめぐる警戒感が後退したことや、米利下げ観測の高まりを背景とした買いが続いた。米貿易交渉の進展を期待した買いも入ったことで、NYダウ平均は一時570ドル超上昇する場面もあった。ハイテク株比率が高いナスダックやS&P500では史上最高値で取引を終えた。
 
債券・商品先物
米国債10年                     　　       4.275%     (-0.016)
NY原油（WTI）     USD/バレル   64.32        (+0.03%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   3,286,1     (-1.80%)
 

【日本】米早期利上げ観測の後退を受けて、全般で円売りが先行した

 
為替(17時）
6月27日の東京外国為替市場は、6月東京都区部消費者物価コア指数（予想：3.3%、結果：3.1%）が市場予想を下回ったことで、日銀の早期利上げ観測が後退したことで全般で円売りが優勢となった。また前週からの米利下げ観測が高まっていることもあり、ドル売りも優勢となった。
 
 
米ドル円は、6月東京都区部消費者物価コア指数が市場予想よりも下ぶれたことを受けて、日銀の早期利上げ観測はやや後退し、買いが先行し一時144.81ドルまで上値を伸ばした。その一方で、米利下げ観測も高まっていることで、積極的に円売り・ドル買いが進むような展開とはならず、16時過ぎには144.17円まで売り押された。
 
ユーロドルは、米早期利下げ観測の高まりなどからじり高に推移し、12時過ぎには1.1709ドルまで上値を伸ばした。その後はユーロ円の下落などにつれる形で、15時台には1.1683ドルまで売り押された。欧州勢参入後には、1.1726ドルまで上値を伸ばした。

ユーロ円は、東京都区部消費者物価コア指数が市場予想から下ぶれたことや、日経平均株価の上昇を背景に、169.27円まで上値を伸ばした。もっともその後は、米早期利下げ観測を背景としたドル円の下落につられる形で、一時168.62円まで下押した。その後は小幅なレンジ内でもみ合ったが、欧州勢参入後にはユーロドルの上昇や、ドル円の買戻しにつれて円売り・ユーロ買いが進み、169.29円まで上値を伸ばした。
 
債券
日本国債10年　　　1.440%     (+0.019)