トランプ大統領の関税政策をめぐる発言をきっかけにドル売りが先行

【米国】独立記念日で米市場が休場ということもあり、市場参加者は少なく大きな方向感は出にくかった

為替（2025年7月5日  6時00分）
米ドル円          USD/JPY   144.49(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.1770(米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   170.11(円)
ポンド円          GBP/JPY   197.17(円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3638(米ドル)

 
7月4日のニューヨーク外国為替市場は、トランプ大統領の関税政策をめぐる発言をきっかけにアジア市場では円買いが優勢となっていたが、この日は独立記念日でアメリカ市場が休場となっていることもあり、積極的に方向感が出るような展開とはならなかった。
 
米ドル円は、米関税政策をめぐる不透明感の高まりを背景として、アジア市場ではドル売り円買いが優勢となったが、米国市場が休場ということもあり、新規の手掛かり材料に乏しく大きな方向感が出ることもなく、144.50円を挟んで上下する展開となった。
 
ユーロドルは、米通商政策をめぐる先行き不透明感は根強いものの、コメ市場が独立記念日で休場ということもあり、積極的な売買は控えられた。一時1.1787ドルまで上値を伸ばしたものの、伸び悩み引け前には1.1769ドルまで売り戻された。ただ値幅は0.0018ドル程度にとどまった。
 
株式
NYダウ平均       USD   44,828.54                             　　±0(±0%)
NASDAQ総合    USD   20,601.10                          　      ±0(±0%)
S&P500             USD     6,279.36                                　±0(±0%)

株式市場は、独立記念日で休場。
 
債券・商品先物
米国債10年                     　　       4.348%     (±0%)
NY原油（WTI）     USD/バレル   65.64        (-0.74%)
NY金（COMEX）  USD/オンス   3,346.5     (+0.31%)
 

【日本】米関税政策を警戒したリスク・オフの円買いが優勢となった

 
為替(17時）
7月4日の東京外国為替市場は、前日に米雇用統計で大幅にドル買いが進んだことを受けて、利益確定目的のドル売りが先行した。また、トランプ大統領が関税率に関して10から12の関税率に関する書簡を送付し、対象国は8月1日から関税が課される旨を発言したことで、ドル売りを促した。
 
米ドル円は、前日の米雇用統計で良好な結果を受けて上昇した反動から利益確定目的の売りが先行した。またトランプ大統領が「明日、10から12通の新しい関税率の書簡を送付する。対象国は8月1日から関税を支払うことになる」と発言すると、リスク回避を目的とした売りが優勢となり144.18円まで下押した。その後は戻りも限定的で144.35円を挟んでもみ合った。
 
ユーロドルは、ドル円の下落に伴ってユーロ買い・ドル売りが先行した。14時台には一時1.1785ドルまで上値を伸ばしたものの、その後は伸び悩んだ。なお、ナーゲル独連銀総裁は「次の利下げを急ぐ理由はない」と発言し、ラガルドECB総裁は「金利に関しては、高位置にある」などの発言がでたが、目立った反応は見られなかった。

ユーロ円は、ドル円の下落につれたほか、トランプ大統領の発言から米関税政策を巡る警戒感も高まり、円買い・ユーロ売りが先行し170.07円まで下押した。その後はやや下げ渋るも限定的で、上昇していた日経平均株価が下落に転じたこともあり、再び円買いが優勢となった。15時台には169.84円まで下押したがドル円が下げ渋っていることを確認すると、ユーロ円も下げ渋り小幅にもみ合った。
 
債券
日本国債10年　　　1.433%     (-0.005)