【米国】米10年債利回りの低下とともにドル売りが先行した
為替(2025年1月28日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 154.57(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0487 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 162.11 (円)
ポンド円 GBP/JPY 193.07 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2489 (米ドル)
1月27日のニューヨーク外国為替市場は、欧州時間から中国新興企業のディープシーク(DeepSeek)の最新AIモデルが米ハイテク企業の優位性を脅かすとの懸念から、米株先物市場でハイテク株の下げが止まらず、ナスダック先物は5%超の大幅安となったことで、リスク・オフの動きが強まり全般でドル売りが優勢となった。もっとも低下していた米10年債利回りが低下幅を縮小したことでドルの買い戻しもでたが、限定的だった。
米ドル円は、中国の新興企業が米ハイテク企業の優位性を脅かすとの懸念から、米株先物市場は急落し、リスク・オフの動きが強まり欧州時間には153.71円まで下押した。その後は急落の反動から下げ渋り徐々に買い戻された。一時4.49%まで低下していた米10年債利回りが下げ幅を縮小したことも相場の支えとなった。28時台には154.72円まで買い戻されたが勢いはなかった。
ユーロドルは、米ハイテク株先物が軟調に推移したことで全般でドル売りが進行し22時過ぎには、1.0532ドルまで上値を伸ばし日通し高値を付けた。その後は、米10年債利回りの低下幅縮小もあり上値が重たくなり、高値・安値を切り下げていった。じり安に推移し28時過ぎには1.0478ドルまで下押した。
株式
NYダウ平均 USD 44,715.78 +297.02(+0.66%)
NASDAQ総合 USD 19,346.83 -605.43(-3.03%)
S&P500 USD 6,014.26 -86.55(-1.41%)
株式市場は、中国の新興企業ディープシークの最新AIモデルが米ハイテク企業の優位性を脅かすとの懸念から、半導体関連株やAI関連株に売りが先行した。NYダウ平均は一時400ドル近く下落した。ただ、ディフェンシブ株や消費関連株に買いが入ると上げに転じた。ハイテク株比率が高いナスダックは大幅に続落した。
債券・商品先物
米国債10年 4.530% (-0.093%)
NY原油(WTI) USD/バレル 72.83 (-2.08%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2,743.4 (-1.23%)
【日本】米関税政策を巡り貿易戦争発展への懸念から、ドル売りが先行した
為替(17時)
1月27日の東京外国為替市場は、トランプ大統領がコロンビアからの輸入品に対して25%の関税を課すと表明すると、コロンビア側も報復関税の可能性を示唆し貿易戦争への懸念からリスクオフの動きが優勢となった。、もっとも午後にはコロンビアが米国から送還される不法移民を受け入れることに同意したことで、リスク回避の動きは弱まった。ただ、欧州勢参入後には米株式先物が弱い動きを見せたことで、再びリスク回避が意識される展開となった。
米ドル円は、トランプ大統領の関税政策でコロンビアと貿易戦争へ発展の懸念からリスク・オフの円買いが先行し155.29円まで下押した。もっとも、その後は徐々に買戻しが入り、午後にはコロンビアが米国から送還された不法移民を受け入れに同意したことで、ホワイトハウスは「コロンビアへの関税をいったん保留する」と発表したことで、過度なリスク回避の動きは緩みドル買いが進んだ。
ユーロドルは、対人民元や対円などでドル高が進んだことに伴い、じわじわと高値・安値を切り下げていき16時過ぎには1.0453ドルまで下押した。欧州勢参入後には1.0470ドルまで買い戻されるも、上値は重く再び1.0455ドルまで売られた。
ユーロ円は、米関税政策を巡るリスク・オフの流れに沿ってユーロ売り・円買いが進み162.59円まで下押した。もっともコロンビアとの貿易戦争への懸念が緩むと、ドル円の切り返しにつれて徐々に買戻しが優勢となり15時台には163.44円まで上値を伸ばした。ただ米株式先物が弱い動きを示したことで、再びリスク・オフの円買いが意識され162.85円までユーロ売り・円買いが進んだ。
債券
日本国債10年 1.209% (-0.019)
【市場主要イベント】
28日 米 12月耐久財受注
29日 日 日銀・金融政策決定会合議事要旨
加 カナダ銀行 政策金利
米 FOMC政策金利公表
30日 独 10-12月期四半期GDP
ユーロ 10-12月期四半期GDP
ユーロ ECB政策金利
米 10-12月期四半期GDP
ユーロ ラガルドECB総裁、定例記者会見
31日 米 PCEデフレーター
加 11月月次GDP