【米国】ECBは市場予想通り0.25%の利下げを決定し、ラガルド総裁の発言もありユーロ買いは一服した
為替(2025年1月31日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 154.24(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0406 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 160.53 (円)
ポンド円 GBP/JPY 191.80 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2434 (米ドル)
1月30日のニューヨーク外国為替市場は、ECBは政策金利を市場予想通りの0.25%引き下げることを決定した。ECBは「2025年のうちにインフレ率2%の達成に自信」と声明を出したことで、ユーロ買いが優勢となったが、ラガルドECB総裁は「経済は短期的に低迷」「利下げをどこで止めるかの議論は時期尚早」と強調したことで、ユーロ買いの勢いは後退した。またトランプ大統領は「フェンタニルを巡りカナダとメキシコへ25%の関税を賦課」と発言したことで、ドル買いが強まった。
米ドル円は、ユーロドルの上昇をきっかけに円買い・ドル売りが先行すると一時153.83円まで下押したが、米10年債利回りが低下幅を縮めると下げ渋った。米商務省発表10-12月期米GDP速報値は年換算率で予想を下回ったものの、個人消費は予想を上回るなど、強弱入り混じる結果となり、24時台にはわずかに安値を更新した。その後米10年債利回りが4.53%台まで回復したことで、ドル買いが優勢となり154.49円まで買い戻されたが勢いは限定的だった。
ユーロドルは、ECB政策金利発表を前に1.0389ドルまで低下し安値を更新するものの、月末のロンドンフィキシングに絡んだユーロ買いが優勢となった。またECBは市場予想通りの0.25%の政策金利引き下げを決定した。声明では「ディスインフレのプロセスは順調」としたことで1.0647ドルまで上昇したが、ラガルドECB総裁の発言もあり再びユーロ売りが優勢となった。
株式
NYダウ平均 USD 44,891.97 +181.65(+0.40%)
NASDAQ総合 USD 19,678.05 +47.66(+0.24%)
S&P500 USD 6,071.37 +32.78(+0.54%)
株式市場は、決算内容がマイクロソフトなどが売られるとNYダウ平均は続落して始まったものの、決算内容が好感されたIBMが大幅に上昇すると都市化心理が改善し、NYダウ平均は上昇に転じた。ハイテク株比率が高いナスダックでは、メタ・プラットフォームズやテスラが決算発表や説明会の内容を材料に買われた。
債券・商品先物
米国債10年 4.522% (-0.031%)
NY原油(WTI) USD/バレル 72.55 (-0.09%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2,847.1 (+2.79%)
【日本】ECB政策金利発表やラガルドECB総裁の会見を前に様子見ムードが強かった
為替(17時)
1月30日の東京外国為替市場は、日経平均株価が安く寄り付き、上値が重たい展開で始まると、クロス円は全般で円買いが優勢となった。氷見野日銀副総裁の講演では想定されていた程のタカ派発言はなかったこともあり、積極的な円買いの流れとはならなかった。NY時間にはECB政策金利発表やラガルドECB総裁の会見が控えていることもあり、様子見ムードが強かった。
米ドル円は、前日にFOMCで市場予想通りに政策金利据え置きが決定し、東京市場では円の買戻しが優勢となった。前日安値の154.94円を割り込むと、月末の持ち高調整のドル売りも入り154.28円まで下押した。その後の氷見野副総裁の講演では想定されていたほどタカ派ではなかったこともあり、154.73円までドルが買い戻されたが時間外の米10年債利回りが低下したことを受けて押し下げた。
ユーロドルは、1.0428ドルまで上昇するも1.0415ドルまで押し戻されるなど、方向感を探るような展開となった。NY時間にはECBの政策金利発表やラガルドECB総裁の記者会見が控えていることもあり様子見ムードが強く、方向感が定まらない展開となった。
ユーロ円は、ドル円の下げにつれて下押すと前日安値の161.31円を割り込み160.82円まで下押した。その後は買戻しが入り161.20円まで上昇したものの、ユーロドルが下落したことに連れて下げに転じた。午前中安値をわずかに下抜け160.72円まで下押したものの下げ渋るなど方向感の出にくい展開となった。
債券
日本国債10年 1.209% (+0.013)
【市場主要イベント】
31日 米 PCEデフレーター
加 11月月次GDP