【米国】トランプ政権の関税政策などから、景気の先行き不透明感が高まり株売りが進行した
為替(2025年3月11日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 147.80円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0785 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 159.42 (円)
ポンド円 GBP/JPY 190.34 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2877 (米ドル)
3月10日のニューヨーク外国為替市場は、トランプ政権の関税政策を巡る米景気への懸念が高まり、米10年債利回りの低下とともに全般でドル売りが先行した。ただ、ドル売りが急激に進んだことでショートカバーが入り、一転してドルの買戻しが優勢となった。対資源国通貨でドル買いが進んだことも、ドル高を後押しした。
米ドル円は、トランプ政権による関税政策などを背景に米景気懸念が一段と高まると、米国株相場が大幅に下落した。それに伴い、リスク回避の円買いが優勢となり146.63円まで下押した。ただ売り一巡後にはショートカバーが入り買戻しが優勢となり、147.46円まで上値を伸ばした。対資源国通貨でドル買いが進んだことも相場を下支えした。
ユーロドルは、欧州市場ではユーロ買いが優勢となり一時1.0874ドルと日通し高値を付けたものの、NY市場では上値が重たく伸び悩んだ。ドイツの「緑の党」がキリスト教民主・社会同盟などが提示した債務抑制策などについて「現状のままでは支持しない」との方針を示したことで、独DAXが一時2%超下落した。それに伴いユーロ相場の重しとなり、1.0811ドルまで下押す場面も見られた。
株式
NYダウ平均 USD 41,911.70 -880.82(-2.05%)
NASDAQ総合 USD 17,468.32 -724.84(-3.98%)
S&P500 USD 5,614.55 -155.58(-2.69%)
株式市場は、米関税政策を巡る先行き不透明感から米景気への懸念が高まると、株売りが進んだ。トランプ米大統領が各種政策に伴って景気後退に陥る時期がありうることを示唆したことも投資家心理の悪化につながった。ハイテク株比率が高いナスダックでは電気自動車のテスラが15%超下落した。
債券・商品先物
米国債10年 4.215% (-0.101)
NY原油(WTI) USD/バレル 64.45 (-3.50%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2,893.3 (-0.85%)
【日本】米10年債利回りの低下でドル売りが先行したものの、その後はドルの買戻しが優勢
為替(17時)
3月10日の東京外国為替市場は、時間外の米10年債利回りが低下して始まったことで、全般でドル売りが先行した。もっとも米10年債利回りが下げ幅を縮小したことでドル売りは一服し、全般でドル買いが優勢となった。石破首相は「日銀が目標を達成しつつあるという認識を持っている。」「食料品・エネルギー価格は物価目標を超えている」との見解を示した。
米ドル円は、日本10年債利回りの上昇や時間外のダウ先物の下落を手掛かりに、売りが先行した。一時147.09円まで下押したが、前週末安値の146.94円が目先のサポートとして意識されると売りは一服した。米10年債利回りが低下幅を縮小したことで一転して買いが優勢となり、147.79円まで上値を伸ばした。その後は147.50円まで売り戻されたものの下値も堅くレンジ内のもみ合いとなった。
ユーロドルは、時間外の米10年債利回りが低下して始まったこともありドル売りが優勢となり、10時過ぎには1.0870ドルまで上値を伸ばした。もっともその後は、米10年債利回りが下げ幅を縮小したことやドル円が上昇に転じたこともあり、ドル買いが優勢となり1.0827ドルまで下押した。その後は1.0844ドルまで買い戻されるも限定的で欧州勢参入後は売りに押され1.0810ドルまで売られた。
ユーロ円は、ドル円の下落につれる形で159.77円まで下押した。もっともドル円が切り返し上昇に転じたことで下値は限定的だった。ドル円の上昇とユーロドルの下落に挟まれる形で方向感なく、レンジ内でのもみ合いとなった。16時過ぎには160.22円まで上昇したものの、欧州勢がユーロ売りで参入したことから159.53円まで下押した。
債券
日本国債10年 1.581% (+0.052)
【市場主要イベント】
11日 日 10-12月期四半期実質国内総生産
12日 米 2月消費者物価指数
13日 米 前週分新規失業保険申請件数
14日 英 1月月次国内総生産