【米国】米10年債利回りの上昇とともに、ドル買いが先行した
為替(2025年3月14日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 147.73(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0850 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 160.32 (円)
ポンド円 GBP/JPY 191.31 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2946 (米ドル)
3月13日のニューヨーク外国為替市場は、米労働省が発表した米卸売物価コア指数(予想:0.3%、結果:-0.1%)が市場予想を下回った事でドル売りが先行したものの、反応は一時的だった。なお、トランプ大統領が「EUからの酒類の輸入品に対して200%の関税を課す」との報道からユーロ売り・ドル買いが優勢となった。またロシアがアメリカが提案したウクライナとの停戦案を拒否したとの報道が伝わると、ユーロ売り圧力が強まった。
米ドル円は、米労働省が発表した米卸売物価指数が市場予想を下回ったことで、円買い・ドル売りで反応する場面もあったが反応は一時的で、米消費者物価指数の下振れと同様に「関税引き上げの影響はこれから」との見方から米10年債利回りの上昇とともに148.35円まで上値を伸ばした。ただ、米関税政策による世界景気の懸念が高まる中で、NYダウ平均が大幅に下落するとリスク回避の円買いが活発化した。26時台には147.41円まで下押した。
ユーロドルは、トランプ大統領がEUから輸入するワインなどの酒類に200%の関税を課す考えを表明したことや「ロシアの交渉担当者は米国の一時停戦案を拒否」との報道をきっかけに、ユーロ売り・ドル買いが先行し、1.0822ドルまで売りに押された。ただ売り一巡後は買戻しが優勢となり、1.0877ドルまで買い戻された。ベッセント財務長官の発言や米10年債利回りが低下に転じた事が相場を下支えした。もっとも米関税政策への警戒感やウクライナ情勢の不透明感は根強く、戻りは限定的だった。
株式
NYダウ平均 USD 40,813.56 -537.36(--1.29%)
NASDAQ総合 USD 17,303.01 -343.88(-1.94%)
S&P500 USD 5,521.53 -77.76(-1.38%)
株式市場は、トランプ米政権の関税政策を背景に激化する貿易摩擦が景気の悪化を招くとの懸念からリスク回避の売りが優勢なった。ウクライナ情勢の不透明感も投資家心理を悪化させ、NYダウ平均は一時680ドル超下落した。
債券・商品先物
米国債10年 4.272% (-0.040)
NY原油(WTI) USD/バレル 66.29 (-1.39%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,001.3 (+1.96%)
【日本】植田日銀総裁の発言をきっかけに、日銀の追加利上げ観測が高まり全般で円買いが優勢となった
為替(17時)
3月13日の東京外国為替市場は、全般で方向感を欠いた揉み合いの展開で始まったが、植田日銀総裁が「今後実質賃金や消費について良い姿が見込まれる」などの見解を示すと、日銀の追加利上げ観測が高まり、本邦10年債利回りの上昇とともに全般で円買いが優勢となった。米10年債利回りの低下に伴うドル売りも円買いを支えた。
米ドル円は、148.37円まで上昇して始まったが、日経平均株価が上げ幅を縮小したこともあり、上値が重たい展開となった。もっとも下値も堅く148円台前半でもみ合う展開となった。ただ植田日銀総裁の発言をきっかけに日銀の追加利上げ観測が高まり、日本10年債利回りの上昇とともに円買いが進み147.57円まで下押した。ただ、米10年債利回りの下げ幅縮小に伴うドル買いが目立つと147.94円まで下げ渋った。
ユーロドルは、12時前までに1.0896ドルまで上昇したものの、1.0881ドルまで下げ渋るなど、方向感なくもみ合った。ただ植田日銀総裁の発言をきっかけにユーロ円が下落すると、それにつられる形で、1.0859ドルまで下押した。米10年債利回りの下げ幅縮小に伴うドル買いも相場の重しとなった。
ユーロ円は、161.26円から161.50円の小幅なレンジ内でもみ合う展開となった。もっとも植田日銀総裁の発言をきっかけに、日銀の追加利上げ観測が高まると円買いが優勢となり160.52円まで下押した。売り一巡後には、ドル円の反発もあり160.86円まで下げ渋ったものの上値は重たく、再び売り戻された。
債券
日本国債10年 1.539% (+0.022)
【市場主要イベント】
14日 英 1月月次国内総生産