【米国】米経済指標の下振れをきっかけに、米10年債利回りの低下とともにドル売りが優勢となった
為替(2025年3月4日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 149.41(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0481 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 156.61 (円)
ポンド円 GBP/JPY 189.71 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2696 (米ドル)
3月3日のニューヨーク外国為替市場は、米ISM製造業景況指数(予想:50.5、結果:50.3)が市場予想を下回ったことで、米10年債利回りは急落し全般でドル売りが優勢となった。ウクライナ戦争をめぐる過度な警戒感の後退もあり、ユーロ買い・ドル売りが優勢となった。米10年債利回りは2月10日以来の低水準の4.14%を記録した。
米ドル円は、米10年債利回りが上昇したことやダウ先物も堅調に推移していることで、買いが先行し151.30円まで上値を伸ばした。もっとも米ISM製造業景況指数の下振れで一転して売りが優勢となった。米10年債利回りも大幅に低下したことで相場の重しとなった。引け前には米10年債利回りが4.14%台まで低下し149.09円まで下げ幅を拡大し日通し安値を更新した。
ユーロドルは、ドイツ10年債利回りが2.5%台に上昇し、仏英首脳がウクライナ戦争の1か月間の部分的な停戦を提案したことなどで、ユーロ買いが優勢となった。ウクライナ戦争への過度な警戒感が後退する中で、米ISM製造業景況指数が市場予想を下回った事もドル売りを促し、24時台には1.0503ドルの日通し高値を付けた。もっとも急な上昇だったことから調整の売りも入りやすく伸び悩んだ。
株式
NYダウ平均 USD 43,197.58 -635.73(-1.45%)
NASDAQ総合 USD 18,354.90 -482.87(-2.56%)
S&P500 USD 5,851.32 -101.40(-1.70%)
株式市場は、エヌビディアの大幅下落や米ISM製造業景況指数の下振れが投資家心理の悪化につながった。トランプ米政権の関税政策が経済に与える悪影響も懸念されて、NYダウ平均は一時920ドル超下落した。
債券・商品先物
米国債10年 4.153% (-0.042)
NY原油(WTI) USD/バレル 68.10 (-2.51%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2,901.3 (+1.28%)
【日本】日経平均株価は前日終値対比で一時670円超高となったが、三村財務官の発言もあり積極的な円売りとはならなかった
為替(17時)
3月3日の東京外国為替市場は、大幅に上昇して始まった日系平均株価が上昇幅を縮小した事で円買いが先行した。もっとも後場に入ると日系平均株価は下げ止まり上昇幅を拡大したが、積極的な円買いの展開とはならなかった。三村財務官が「円安は実質賃金や物価との関連で懸念事項の1つ」と発言したことが円売りを抑えたと思われる。なお、「独キリスト教民主・社会同盟と社会民主党が防衛とインフラに関してそれぞれ数千億ユーロ規模の特別基金を早急に設置することを検討」との報道で独金利は上昇した。
米ドル円は、早朝に151.02円まで上値を伸ばしたものの対欧州通貨でのドル売りが重しとなり伸び悩んだ。大幅に上昇して始まった日系平均株価が上げ幅を縮小したことも重しとなり150.24円まで下押した。日経平均株価が後場に入ると上昇幅を拡大したことで、円売りが優勢となり150円台半ばまで買い戻されたが、上値は重たく伸び悩んだ。
ユーロドルは、ウクライナ情勢を巡る過度な警戒感の後退を背景とした買いが先行した。もっとも時間外の米10年債利回りが上昇していることが重しとなり、1.0422ドルを頭にして上値が抑えられた。欧州勢が参入すると東京市場での買いの反動から、調整の売りが優勢となり1.0401ドルまで売り戻された。
ユーロ円は、ドル円とユーロドルの上昇に後押しされる形で、早朝に157.29円まで強含みした。ただ、その後はドル円の失速につられる形で売りが優勢となり12時台には156.43円まで売り戻された。後場に入ると日経平均株価が上昇幅を拡大したことも背景に買戻しが入り156.81円まで上値を伸ばしたもののユーロドルの調整の売りに押される形で伸び悩み156.23円まで売り戻された。
債券
日本国債10年 1.421% (+0.055)
【市場主要イベント】
5日 豪 10-12月期四半期国内総生産
米 ADP雇用統計
米 ISM非製造業景況指数
6日 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)政策金利
ユーロ ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁、定例記者会見
7日 ユーロ 10-12月期四半期域内総生産
米 非農業部門雇用者数変化
加 新規雇用者数