為替(2025年12月12日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 155.59(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1741(米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 182.68(円)
ポンド円 GBP/JPY 208.38(円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3393(米ドル)
米ドル円
8日(月)は、上昇して始まった日経平均株価がマイナスに転じたことを受けて円買いが優勢となり、154.90円まで下押した。ただ、売り一巡後には、本邦実需の買いが観測されたことで買戻しが優勢となった。17時までは155.35円まで上値を伸ばした。米10年債利回りが4.18%台まで上昇したことを手掛かりに円売り・ドル買いが先行した。24時台には155.98円まで上値を伸ばした。日銀の利上げ観測はすでに織り込み済みで、積極財政政策による日本財政の悪化懸念が高まり円売りが優勢となった。
9日(火)は、本日から開催されるFOMCを控えて様子見ムードが強く、155.90円前後でのもみ合いが続いた。時間外の米10年債利回りが4.18%台まで上昇した事でじり高に推移し、17時前には156.20円まで上昇した。植田日銀総裁は利上げ実現への見解を示したが、相場への影響は限定的だった。10月米雇用動態調査求人件数が市場予想を上回り、米10年債利回りが4.18%台まで上昇したことも相場の支援材料となり円売り・ドル買いが優勢となった。午前4時過ぎには156.95円まで上値を伸ばし日通し高値を付けた。
10日(水)は、東京市場オープン後に156.94円まで上昇したものの上値は重たく売りが優勢となった。日経平均株価がマイナス圏に沈んだことも相場の重しとなり、12時台には156.56円まで下押した。もっとも、夜にはFOMC結果公表を控えていることもあり、売り一巡後は下げ渋った。FOMC結果公表にて市場予想通り3.50ー3.75%に引き下げることを決めたことを発表した。声明では「米経済活動が緩やかなペースで拡大していることを示唆」との見解が示された。またパウエルFRB議長は「インフレ率は依然としてやや高い」「雇用の下振れリスクは最近高まっている」などと述べた。
11日(木)は、前日のFOMC結果公表後のドル売りの流れを引き継ぎ売りが先行した。高く始まった日経平均株価が上昇幅を縮めマイナス圏に沈んだことも相場の重しとなり、11時台には155.48円まで下値を拡大した。ただ売り一巡後には低下していた米10年債利回りが常用したこともあり、ドルの買戻しが優勢となった。FOMCの結果が「想定よりもタカ派ではなかった」との見方が多く、ドル売りが出やすい地合いとなった。また前週分の米新規失業保険申請件数が市場予想よりも弱い内容だったこともドル売りを促し、24時前には154.94円まで下押した。ただ、8日安値の154.90円が目先のサポートとして意識されると下げ渋った。
ユーロドル
8日(月)は、ユーロ円の底堅さを確認すると底堅く推移した。またシュナーベルECB専務理事が「次の動きが利上げとの見方に異論はない」との発言をすると、15時過ぎには1.1672ドルまで上値を伸ばした。ただ買い一巡後には伸び悩み売り戻された。日本時間にはシュナーベル専務理事が「次の動きは利上げとなる味方に異論はない」と発言したことでユーロ買いが優勢となっていたものの、NY市場では米10年債利回りの上昇につれて、全般でドル買いが優勢となり1.1616ドルまで下値を拡大した。
9日(火)は、前日の引け前のもみ合いレンジでのもみ合いで始まったが、ユーロ円の底堅い動きもあり、徐々に買いが強まり15時前には1.1650ドルまで上値を伸ばした。その後は対円でのドル買いが上値の重しとなり、17時過ぎには1.1633ドルまで下値を拡大した。欧州時間には1.1657ドルまで上値を伸ばしたものの、良好な米雇用指標の結果を確認すると、米10年債利回りの上昇を手掛かりにドル買いが優勢となり、1.1615ドルまで下押し日通し安値を付けた。もっともFOMC結果公表前で積極的な方向感は出にくかった。
10日(水)は、じり安に推移し12時過ぎには1.1621ドルまで下押したものの、大きな方向感は出にくかった。ただ、欧州勢参入後にはシムカス・リトアニア中銀総裁が「インフレ率が目標水準にあるため、金利の変更は必要ない」との見解を示した。またビルロワドガロー仏中銀総裁も「政策金利を据え置くことが賢明だ」との見解を示した。FOMC結果公表を受けて米10年債利回りが4.13%台まで低下したことにつれて、全般でドル売りが活発化し午前5時過ぎには1.1699ドルまで上値を伸ばした。節目の1.17ドルが目先のレジスタンスとして意識されると伸び悩んだが、底堅く推移した。
11日(木)は、前日からのドル売りの流れを引き継ぎ1.1707ドルまで上値を伸ばしたものの、買い一巡後はドルの買戻しが優勢となり1.1682円まで売り戻された。ただ、ECBの利下げが終わったの見方が強まっていることもあり、下値も堅く1.1701ドルまで買い戻された。低調な米雇用指標を手掛かりに全般でドル売りが優勢になると、午前2時過ぎには1.1762ドルまで上値を伸ばした。FRBが利下げを実施した一方で、18日のECB理事会では政策金利の据え置きが確実視されていることもあり、米欧金融政策の方向性の違いを意識したユーロ買い・ドル売りが優勢となった。
ユーロ円
8日(月)は、上昇して始まった日経平均株価が一転してマイナスに転じたことを受けて180.49円まで下落したものの、日経平均株価が再びプラス圏に浮上すると買戻しが優勢となった。またシュナーベルECB専務理事の発言を受けて、買いが優勢となり181.13円まで上値を伸ばした。
9日(火)は、ドル円の上昇や豪ドル円の上昇につれて、じり高に推移した。17時前には181.82円まで上昇したものの、ユーロ導入以来の高値182.01円が目先のレジスタンスとして意識された。
10日(水)は、高く始まった日経平均株価が上昇幅を縮めマイナス圏に転じたことを受けて、円買いが優勢となり182.00円まで下押した。ただ、節目の182円がサポートとして意識されると下げ渋り、ユーロドルの上昇につれて182.49円まで買い戻された。
11日(木)は、ドル円の下落や日経平均株価の下落に伴い売りが優勢となり、13時過ぎには181.92円まで下押した。もっとも米10年債利回りの上昇に伴い、ドル円が買い戻されるとユーロ円も反発し182.46円まで上値を伸ばした。
12月8日 9時00分 ~12月12日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円 USD/JPY 154.90~156.95(円)
ユーロドル EUR/USD 1.1615~1.1762(ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 180.49~182.74(円)
ポンドドル GBP/USD 1.3287~1.3438(ドル)
ポンド円 GBP/JPY 206.59~208.94(円)
株式
8日(月)は、10日のFOMC結果公表を前にポジション調整目的の売りが優勢となった。FOMC声明やパウエルFRB議長の記者会見、経済・金利見通しの内容にも注視され、売りが進んだ。ハイテク株比率が高いナスダックは5営業日ぶりに反落した。
9日(火)は、NYダウ平均は買いが先行したものの、主力株への買いが一巡後は売りが優勢となり下げに転じた。10日にはFOMC結果公表を控えていることから持ち高調整目的の売りも出やすかった。一方でナスダックはテスラやアルファベットなどが買われ小幅ながら上昇した。
10日(水)は、FOMC声明で「準備預金残高が十分な水準まで減少したと判断し、準備金を恒常的に十分な水準に維持するため、必要に応じて短期国債の購入を開始する」との見解が示されると、株などのリスク資産に資金が流入しやすくなるとの思惑から、買いが強まった。
11日(木)は、前日のFOMC結果を市場参加者が好意的に受け止め、景気敏感株を中心に買いが入ったことで、NYダウ平均やS&P500で史上最高値を更新した。その一方で、ハイテク株比率が高いナスダックでは、低調な四半期決算を発表したオラクルが急落したことを受けて、ほかのハイテク株にも売りが波及した。