【今週のハイライト】日銀の早期利下げ観測の後退を受けて、全般で円売りが優勢となった

為替(2024年12月27日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   152.64 (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0466  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   159.78   (円)
ポンド円          GBP/JPY   193.38  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2669  (米ドル)

 
米ドル円
23日(月)は、東京仲値にかけてドル買いが優勢となり156.68円まで上値を伸ばした。もっとも24日のクリスマス休場を控えているためか勢いはなく、持ち高調整と思われる売りに押され156.33円まで下押した。その後は156.50円台を回復するも、方向感はなく小幅にもみ合った。ただ日経平均株価が堅調に推移したことや、米10年債利回りが小幅に上昇したことで、156.80円まで上値を伸ばした。米10年債利回りの上昇に伴う円売り・ドル買いの流れは継続し、24時過ぎには157.26円まで上値を伸ばした。米耐久財受注が予想を下回ったものの、相場への影響は限定的だった。米10年債利回りの上昇が一服するとドル円も積極的に上値を試す展開とはならず、156.97円まで下押した。もっとも底値も堅く、157.10円前後でのもみ合いとなった。
 
24日(火)は、東京仲値にかけてドル買い円売りが優勢となり157.38円まで上値を伸ばした。ただ、10時過ぎに加藤財務相の発言を受けて上値は重たくなり、じり安に推移した。日経平均株価が低調に推移していることも重しとなり156.88円まで下押した。その後は米10年債利回りがやや上昇したことが相場の下支えとなり、157.13円まで買い戻された。米10年債利回りが一時4.625%まで上昇し5月30日以来の高水準を付けると円売り・ドル買いが先行し157.37円まで上値を伸ばした。もっともアジア時間に付けた高値157.38円を前に上値が抑えられ、伸び悩んだ。クリスマス休場前で市場参加者は少なく、大きな方向感は出にくかった。
 
25日(水)は、クリスマス休場となる国が多く流動性が低い中で、東京仲値決めにかけては一部邦銀が強引に買い上げる動きがみられ、157.34円まで強含んだ。ただ仲値を過ぎるとすぐに上値が抑えられ、157.04円まで失速した。その後は157円前半で揉み合い、植田日銀総裁の講演前には157円台を割り込むも、講演内容に目新しさはなく徐々に買いが強まると157.37円まで上昇し、日通し高値を更新した。
 
26日(木)は、東京市場オープン直後に157.07円まで下押すも仲値決めにかけては買いが強まり157.47円まで上値を伸ばした。前日の植田日銀総裁の講演で利上げに慎重な姿勢がみられたこともあり、円売り地合いが続いている。ただ本日も欧州勢は休場となっており市場参加者が少なく、積極的に上値を試していくような展開とはならず、157.40円前後でもみ合った。日銀が追加利上げに慎重な一方で、FRBの追加利下げは鈍化するとの見方から、ドル買い・円売り地合いが継続した。前週分の米新規失業保険申請件数が予想よりも強い内容であったことがわかると、米10年債利回りの上昇とともに買いが優勢となり、158.08まで上値を伸ばした。節目の158円を超えたところでは、上値が重たくなり押し戻されるも下値は堅く158円直前での揉み合いが続いた。
 
ユーロドル
23日(月)は、ドル円が東京仲値以降に安値を切り下げたことを受けてじり高に推移した。14時前には1.0445ドルまで上値を伸ばしたが、前週末の1.0447ドルが目先のレジスタンスとして意識されると、伸び悩んだ。欧州勢参入後には対円でドル高が進んだことや、米10年債利回りが小幅に上昇したことで、1.0410ドルまで下押した。欧州勢参入後のドル買いの流れが続き、24時前には1.0383ドルまで下押した。その後は米10年債利回りの上昇一服を背景にドル買いの勢いが落ち着いたことで1.0417ドルまで下げ渋った。その後も底堅く推移したものの、上値を試すような展開とはならず、1.04ドル前後でのもみ合いとなった。
 
24日(火)は、対円でドル買いが先行していることで小幅に低下し1.0397ドルまで下押した。ただ、10時過ぎには加藤財務相の発言を受けてドル売り・円買いが優勢となったことで1.0408ドルまで買い戻された。その後はユーロ円の下落もあり1.0388ドルまで値を下げたが、前日安値の1.0383ドルが目先のサポートとして意識されると、下げ渋った。その後は動意が薄く1.0395ドル前後でもみ合った。クリスマス休場前で市場参加者も少なく動意が薄い中で、23時台には1.0409ドル台まで上値を伸ばした。もっとも上値は重たくドル円でドル買いが進行していることを背景に、ユーロ売り・ドル買いが優勢となり1.0383ドルまで下押した。ただ23日安値に面合わせすると下げ渋り、小幅にもみ合った。
 
25日(水)は、東京仲値にかけてユーロ円が不足気味だったこともあり買いが先行した。10時前には1.0409ドルまで上値を伸ばしたが、その後は上値が抑えられ1.04ドルを割り込んだもののすぐに買い戻された。12時過ぎには1.0407ドルまで買戻しが進んだが、やはり上値は重たく1.04ドル台前半でのもみ合いに終始した。
 
26日(木)は、24日の安値1.0384ドルを下抜けたものの買い戻され、動意が薄いまま1.040ドル付近でのもみ合いとなった。時間外の米10年債利回りが上昇するも、市場の反応は薄くもみ合った。16時過ぎにはややドル買いが優勢となり、一時1.0391ドルまで下値を広げ日通し安値を付けた。円売り地合いが継続した事でユーロ円が上昇したことを受けて、ユーロ買いが優勢となり、27時台には1.0429ドルまで上値を伸ばした。もっとも、この日も欧州市場は休場で、米国でも休暇に入っている市場参加者も多く、流動性は高くなく積極的に上値を試しに行くような展開とはならなかった。
 
ユーロ円
23日(月)は、ユーロ買い・円売りが先行したが10時台には売り戻しが優勢となり、一時163.12円まで下押した。しかし先週末の引け水準手前で下げ渋ると、徐々に買戻しが優勢となった。16時過ぎには163.59円まで上値を伸ばしたが、欧州勢参入後には米10年債利回りの上昇でユーロドルが下落したことを受けて、ユーロ円も163.17円まで下押した。
 
24日(火)は、ドル円の上昇に連れて163.58円まで上昇するも、前日高値の163.61円が目先のレジスタンスとして意識されると上値が重たくなった。加藤財務相の円安をけん制する発言も相場の重しとなり、163.01円まで下押した。その後はドル円の上昇やユーロ円の下げ渋りを背景に、ユーロ円も下げ渋り163.15円前後でもみ合った。
 
25日(水)は、大手邦銀の仲値決めにかけてのユーロ買いにより強含みし163.74円まで上値を伸ばした。もっとも上昇して始まった日系平均株価がすぐにマイナス圏に沈んだことも相場の重しとなり、163.23円まで売り戻された。植田日銀総裁の講演後には、ドル円が上昇したことを受けて、ユーロ円もつられて163.65円の日通し高値を付けて引けた。
 
26日(木)は、東京オープン直後に163.32円まで下押すもドル円の上昇につられる形で買いが優勢となり、13時台には163.77円まで上値を伸ばした。ただその後はドル円の伸び悩みが重しとなり、じり安に推移し16時台には163.53円まで下押した。もっとも底値も堅く163.70円まで買い戻されるなど、方向感の定まらない値動きとなった。
 
12月23日 9時00分 ~12月27日 6時00分までのレンジ幅
米ドル円  USD/JPY  156.55~158.08(円)
ユーロドル EUR/USD   1.0383~1.0429(ドル)
ユーロ円  EUR/JPY  162.83~164.75(円)
ポンドドル GBP/USD   1.2500~1.2588(ドル)
ポンド円  GBP/JPY  196.43~198.00(円)
 
株式
23日(月)は、米耐久財受注や米消費者信頼感指数が予想を下回る結果となると売りが先行した。もっともハイテク関連株を中心に買いが入ると、NYダウ平均は上昇に転じた。米議会が来年3月までのつなぎ予算を可決したことで、政府機関の閉鎖が回避されたことも投資家心理の改善につながった。
 
24日(火)は、新規材料に乏しい中でハイテク株や景気敏感株に買いが入り、相場を押し上げた。市場では「短期的な相場の過熱感が薄れたとの見方から買いが入りやすかった」との見方があった。なおこの日はクリスマス休場前で短縮取引となった。
 
25日(水)は、クリスマスにより休場
 
26日(木)は、NYダウ平均で売りが先行したものの、上昇していた米10年債利回りが低下に転じると株式の相対的な割高感薄れ、買戻しを誘った。ただ、クリスマス明けで市場参加者が少なく、相場に大きな方向感が出にくかった。

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