米10年債利回りが4.3%台を回復しドル買い優勢も、日米の重要イベントを控え方向感は出にくかった

【米国】米ADP雇用統計の良好な結果を受けて、ドル買いが先行

為替(20241031  600分)
米ドル円          USD/JPY   153.41 (円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0855  (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   166.54   (円)
ポンド円          GBP/JPY   198.86  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2962  (米ドル)

 
10月30日のニューヨーク外国為替市場は、ADP雇用統計(予想:11.4万人、結果:23.3万人)が予想よりも強い結果であることが伝わると全般でドル買いが優勢となった。米10年債利回りが4.30%台まで回復したこともドル買いを支えた。一方で、イギリスでは増税やインフレ目標の上方修正が発表されたことで、ユーロ買いが優勢となった。ただ、週後半では日米重要な経済イベントが控えていることで、積極的にポジションを一方向に傾ける展開とはならなかった。
 
米ドル円は、欧州時間に一時152.78円まで下落したものの、前日安値の152.76円が目先のサポートとして意識されると反発上昇した。10月ADP雇用統計が市場予想より強い結果である事がわかると、米10年債利回りの上昇とともに153.48円まで買い戻された。その後は米10年債利回りの動向に振られる展開となった。週の後半にかけては日米で重要な経済イベントが控えていることもあり、積極的な方向感は出にくかった。
 
ユーロドルは、良好な米雇用指標の結果を受けて1.0807ドルまで下押しする場面があったが、下値は堅かった。独10年債利回りが上昇した約2か月ぶりの高水準を推移していることで一時1.0871ドルまで上値を伸ばした。イギリスでは、リーブズ財務相が発表した予算案で増税が明らかになったことやインフレ目標が上方修正されたことで、ポンド買いが優勢となった。それにつれてユーロ買いも優勢となった。
 
株式
NYダウ平均       USD   42,170.66           -77.75(-0.18%)
NASDAQ総合    USD   18,620.26           -97.32(-0.51%)
S&P500             USD     5,816.90           -17.87(-0.30%)

株式市場では、NYダウ平均が続落した。半導体関連株を中心に持ち高調整目的の売りが目立った。その半面で、好決算を受けてビザが大幅高となったほか、同業のアメリカン・エクスプレスも買われたことが支えとなった。ハイテク株比率が高いナスダックでは、前日に史上最高値を更新したこともあり、利益確定目的の売りも出やすかった。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.300%     (+0.044)
NY原油(WTI)     USD/バレル   69.41         (+2.34%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,799.1      (+0.41%)
 

【日本】日銀金融政策決定会合の結果公表を前に、積極的な取引は控えられた

 
為替(17時)
10月30日の東京外国為替市場は、日経平均株価が堅調な推移をしていることで全般で円売りが進行したが、ニューヨーク時間に重要な米雇用指標の発表や、明日は日銀金融政策決定会合の結果公表が控えていることもあり上値は限られ、積極的な取引は控えられた。
 
米ドル円は、時間外の米10年債利回りが低下すると、153.06円まで弱含んだ。ただ、米10年債利回りの低下幅が限定的にとどまったことや、日経平均株価の堅調な動きも支えに153.43円まで買い戻された。しかし、米10年債利回りが伸び悩んでいることなどが重しとなった。今晩には米重要指標の発表を控えていることや、明日は日銀金融政策決定会合の結果公表が控えていることで大きな方向感は出なかった。
 
ユーロドルは、時間外の米10年債利回りの低下を眺めながら、1.0825ドルまで上値を伸ばした。ただ前日高値の1.0826ドルを前に上値は重たくなり伸び悩んだ。その後はポジション調整目的の売りも入り、1.0812ドルまで下押した。その後は再び上値を試す展開となるも高値更新とはならず押し戻された。
 
ユーロ円は、ドル円の下げにつられて165.68円まで下押したが、日経平均株価の堅調な推移が下支えとなり、165.98円まで買い戻された。もっとも前日からレジスタンスとして意識されている166円台には届かず、買い一巡後には持ち高調整の売りに押された。上海株の下落を嫌気した円売りも出たことで、一時165.66円まで下値を広げたが、ドル円の買戻しに連れて、ユーロ円も上昇し166.01円まで上値を伸ばしたが、積極的に買い進める動きとはならなかった。
 
債券
日本国債10年   0.954%     (-0.020)
 

【市場主要イベント】
31日 日   日銀金融政策決定会合
   日   植田日銀総裁の記者会見
   ユーロ 10月消費者物価指数
   米   PCEデフレーター
   加   8月月次国内総生産
1日  米   雇用統計
   米   ISM製造業景況指数
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