【米国】米経済指標の良好な結果を受けて一時ドル買い優勢も、長続きはしなかった
為替(2024年12月3日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 149.53 (円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0499 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 157.00 (円)
ポンド円 GBP/JPY 189.21 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2653 (米ドル)
12月2日のニューヨーク外国為替市場は、フランスの政局不安の高まりや大衆のECB理事会での利下げ観測の高まりから、ユーロ売りが優勢となった。米製造業購買担当者景気指数(予想:48.8、結果:49.7)や米ISM製造業景況指数(予想:47.6、結果:48.4)が市場予想を上回った事で、米10年債利回りが4.24%台まで上昇し一時ドル買いが優勢となったものの、米10年債利回りは4.17%台まで低下しドル買いは長続きはしなかった。
米ドル円は、米10年債利回りの上値が重たい事もあり、149.91円まで下押した。その後米ISM製造業景況指数が良好な結果だったことを受けて、米10年債利回りが4.24%台まで上昇したもののすぐに4.17%台まで低下したことで、円買い圧力は継続し149.07円まで下値を広げ日通し安値を付けた。
ユーロドルは、フランスの政局不安の高まりや、来週ECBでの利下げ観測の高まりを受けて、1.0494ドルまで下押した。米製造業購買担当者景気指数や米ISM製造業景況指数が市場予想を上回り、米10年債利回りが上昇したことも重しとなり、25時過ぎには1.0460ドルまで下押した。その後はドル円で売り圧力が高まった事もあり、ユーロドルの売りは一服し引けまでには1.0515ドルまで買い戻された。
株式
NYダウ平均 USD 44,780.64 -130.02(-0.28%)
NASDAQ総合 USD 19,403.58 +185.41(+0.96%)
S&P500 USD 6,045.92 +13.53(+0.22%)
株式市場は、NYダウ平均は小幅高で始まったものの、先週末に史上最高値を更新した後だけに、主力株を中心に利益確定目的の売りが出て一転して売りが優勢となった。一方で11月米ISM製造業景況指数などが市場予想を上回った事が、相場を下支えした。ハイテク株比率が高いナスダックでは、高度運転支援システムの最新版を公表したテスラに買いが入った。
債券・商品先物
米国債10年 4.188% (+0.008)
NY原油(WTI) USD/バレル 67.89 (-0.80%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2,660.1 (-0.64%)
【日本】フランス政局不安の高まりを受けて、全般でユーロ売りが優勢となった
為替(17時)
12月2日の東京外国為替市場は、フランス予算案を巡っての政局不安が高まる中で、ユーロ売りが加速した。バルニエ首相は極右政党の要求を一部受け入れたが、極右政党はさらなる譲歩を求めている。万が一不信任となった場合には、内閣総辞職に伴い予算案も廃案となる。もし極右の協力を得られ不信任とならなかった場合にも、来年後半以降に解禁される下院選挙で再選挙となる可能性もあるという非常に不安定な状態となっている。
米ドル円は、時間外の米10年債利回りが上昇する中で、対ユーロでドル高が進んだ影響を受けて、ドル買いが優勢となった。日経冷え金株価が一時340円超上昇するなど堅調に推移したことで、投資家のリスク志向改善を意識した買いも進み、一時150.75円まで上昇した。ただ、日銀の12月会合での追加利上げ観測の高まりが上値を圧迫する中で、ユーロ円の下落も重しとなり、149.98円まで押し戻された。
ユーロドルは、フランスの予算案を巡って政局の不透明感が高まっていることを嫌気したユーロ売りが優勢となった。一時1.0514ドルまで下押した。その後は1.0536ドルまで買い戻されるも、仏極右政党のバルデラ国民連合党首が「奇跡が起きない限りバルに得ない核を倒す」と述べたこともあり、再びユーロ売りが優勢となり17時までに1.0517ドルまで下げ幅を拡大した。
ユーロ円は、ドル円の上昇に連れて買い優勢でスタートするも、仏政局不安の高まりを受けて、上値は重たかった。欧州勢参入後にはユーロドルの売りが加速したこともあり、157.58円まで下値を広げた。全般で欧州通貨が軟調に推移する展開となった。
債券
日本国債10年 1.076 1.043% (+0.033)
【市場主要イベント】
2日 米 11月ISM製造業景況指数
4日 豪 7-9月期四半期国内総生産
米 11月ADP雇用統計
5日 独 10月製造業新規受注
米 前週分新規失業保険申請件数
6日 ユーロ 7-9月期四半期域内総生産
米 11月非農業部門雇用者数変化