【米国】パウエルFRB議長が利下げ慎重姿勢を示すと、米株相場の下落とともにドル売りが優勢
為替(2025年4月17日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 141.85(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1397 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 161.61 (円)
ポンド円 GBP/JPY 187.72 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.3239 (米ドル)
4月16日のニューヨーク外国為替市場は、17日の日米関税交渉を前に方向感が出にくい相場で始まったが、パウエルFRB議長が講演で「米政権の関税措置による経済への影響は予想を大幅に上回る」と述べた一方で、景気下支えにつながる早期の利下げについては慎重な姿勢を示した。これに対して米株式相場が大幅に下落したこともドル売りを促した。
米ドル円は、17日の日米漢関税交渉を控える中で、しばらくは大きな方向感は出にくかった。ただパウエルFRB議長の発言が伝わると、米国株相場の下落とともにリスク回避の円買いが優勢となった。一時141.64円と昨年9月以来の安値を付けた。その後はショートカバーが入り142.20円まで買い戻されるも、上値は重たく引けにかけては再び伸び悩んだ。
ユーロドルは、17日のECB定例理事会を前に様子見ムードが強く、しばらくは狭い範囲内での推移にとどまった。ただパウエルFRB議長が早期利下げに慎重な姿勢を示すと、米国株相場が大幅に下落したほか、米10年債利回りも低下幅を広げたことで全般でドル売りが優勢となった。引け前には一時1.1412ドルまで上値を伸ばした。
株式
NYダウ平均 USD 39,669.38 -699.57(-1.73%)
NASDAQ総合 USD 16,307.16 -516.01(-3.06%)
S&P500 USD 5,275.71 -120.91(-2.24%)
株式市場は、対中輸出規制に関して55億ドルの特別損失計上を発表したエヌビディアが急落すると、投資家心理が悪化し半導体株中心に売りが先行した。パウエルFRB議長が早期利下げに慎重な姿勢を示したことで売りを促し、NYダウ平均は一時970ドル超下落した。
債券・商品先物
米国債10年 4.281% (-0.058)
NY原油(WTI) USD/バレル 61.73 (+1.56%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,357.7 (+3.41%)
【日本】米トランプ大統領の重要鉱物を巡る調査が、新たな関税につながるとの懸念が高まった
為替(17時)
4月16日の東京外国為替市場は、トランプ大統領が重要鉱物を巡る調査を開始する行政措置に署名したとの報道が伝わると、今後の関税につながる可能性があるとの懸念から全般でドル売りが優勢となった。時間外の米10年債利回りが4.29%まで低下したこともドル売りを促した。
米ドル円は、トランプ大統領が重要鉱物を巡る調査を開始する行政措置に署名したとの報道が伝わると、今後の関税につながる可能性があるとの懸念からリスク回避目的のドル売り。円買いが優勢となった。その後はNYダウ先物や日経冷え金株価の軟調な推移も相場の重しとなり、142.10円まで下押した。ただ、11日安値の142.07円が目先のサポートとして意識されると142.51円まで下げ渋った。ただ、買戻しも調整にとどまり17時までには142.03円まで下押した。
ユーロドルは、対円でのドル売りが波及しじり高に推移し目立った押し目もなく1.1385ドルまで上昇した。その後は1.1358ドルまでやや下押したが、英インフレ指標が市場予想を下振れたことでユーロドルは1.1391ドルまで上昇した。もっとも1.14ドル手前では売り圧力が強く大台に乗せることはできなかった。
ユーロ円は、ドル円の下げにつれて161.31円まで下押すもユーロドルのじり高に連れて161.81円まで上値を伸ばした。もっとも買い一巡後は伸び悩み揉み合う展開となった。ドル円の下落とユーロドルの上昇に挟まれる形でレンジ内で上下した。ただ日経平均株価が引けにかけてやや下げ幅を縮めた事も支えとなりユーロ円は買い支えられ161.70円まで上値を伸ばした。
債券
日本国債10年 1.282% (-0.068)
【市場主要イベント】
16日 中 四半期国内総生産
ユーロ 消費者物価指数
米 小売売上高
米 パウエルFRB議長の発言
17日 ユーロ ECB政策金利発表
ユーロ ラガルドECB総裁の発言
18日 日 全国消費者物価指数