パウエルFRB議長は足元の経済指標を見て、利下げを急がない考えを強調した

【米国】米経済指標の予想を下回る結果を受けて、全般でドル売りが優勢

為替(2024年4月4日  6時00分)
米ドル円         USD/JPY   151.69  (円)
ユーロ米ドル  EUR/USD  1.0835  (米ドル)
ユーロ円         EUR/JPY   164.31 (円)
ポンド円         GBP/JPY   191.92  (円)
ポンド米ドル  GBP/USD  1.2643    (米ドル)

 
4月3日のニューヨーク外国為替市場は、米10年債利回りが一時4.4274%をつけたことでドル買いが進行したが、米ISM非製造業景況指数が予想を下回る結果であることがわかると、全般でドル売りが優勢となった。パウエルFRB議長は講演にて「雇用とインフレに関する統計は予想よりも強いが、全体像は大きく変わらない」としたうえで「経済の力強さとインフレを巡る進展を踏まえると、今後発表されるデータに基づいて政策決定を行う時間がある」と利下げを急がない考えを改めて強調した。
 
米ドル円は、ADP全米雇用統計(予想:14.8万人、結果:18.4万人)が予想を上回ったことを受けて、米10年債利回りが上昇するとともに円売りドル買いが進行し151.95円の高値を付けた。しかし米ISM非製造業景況指数(予想:52.7、結果:51.4)が予想を下回ったことで、上昇の勢いは失速した。
 
ユーロドルは、強含み。ADP全米雇用統計は予想を上回ったものの、米ISM非製造業景況指数が予想を下回ったっことで、全般でドル売りが進行し1.0833ドルの日通し高値を更新した。主要通貨に対するドルの値動きを示すドルインデックスは、一時104.23まで低下した。
 
株式
NYダウ平均       USD   39,137.44     -36.01(-0.09%)
NASDAQ総合    USD   16,277.72     +34.88(+0.21%)
S&P500             USD    5,213.32      +7.46(+0.14%)

株式市場では、個別に悪材料がでたインテルやウォルト・ディズニーに売りがでて、相場の押し下げ要因となった。ただ米ISM非製造業景況指数が予想を下回ったことで、FRBが利下げ時期を先送りするとの懸念が和らいだことで、上昇に転じる場面もあった。ハイテク株の比率が高いNASDAQ総合では、米10年債利回りの上昇が一服すると、買いが入りやすくなった。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.349     (-0.004)
NY原油(WTI)     USD/バレル   85.05     (-0.92%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   2,320.9  (+0.86%)
 

【日本】東京オープン直前の台湾沖での地震を受け、アジア株安でスタート

為替(17時)

4月3日の東京外国為替市場は、東京オープン直前に発生した台湾沖での地震を受け、アジア株全般に売りが出やすくなった。その影響を受け、クロス円は下落でスタートした。しかし下落の動きは限定的で、その後は米10年債利回りの上昇もあり、ドルが買われやすい展開となった。
 
米ドル円は、一部で減額も予想されていた日銀の国債買い入れオペで、買い入れ金額も維持されたことを受け、本舗長期金利は低下した。これに反応する形でドル円は151.63円まで上昇した。しかし台湾での地震もあり、日本を含めたアジア株安となり、買いの勢いは続かなかった。その後手掛かりとなる材料は乏しかったものの、米10年債利回りが4.38%台まで上昇したことで買いが入りやすくなった。
 
ユーロドルは、米10年債利回りが4.34%台まで低下したことを受け、緩やかに上昇したが前日高値と並んだが、手掛かりとなる材料が乏しい中で、買いは続かず売り戻された。その後は、米10年債利回りが再び上昇したことで安値を1.0763ドルまで押し下げる場面もあったが、反発上昇し、方向感を欠いた値動きが続いた。
 
ユーロ円は、ユーロドルが小幅ね値を上げる動きにつられて163.38円まで上値を伸ばした。その後はもみ合いが続いたが底値は固く、引けにかけては再び上昇。ただ、上昇の勢いは続かず売り戻された、163.36円で引けた。

債券
10年長期金利  0.762% (+0.007)
 
【市場主要イベント】
4日  加   貿易収支
     米   新規失業保険申請件数
     米   貿易収支
5日  豪   貿易収支
     加   失業率
     米   雇用統計

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