【米国】米10年債利回りの上昇でドル買いが優勢となったが、その後はもみ合い
為替(2024年7月10日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 161.28 (円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0813 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 174.41 (円)
ポンド円 GBP/JPY 206.21 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2785 (米ドル)
7月9日のニューヨーク外国為替市場は、パウエルFRB議長の議会証言があった。先行きの金融政策について「会合ごとに判断する」と発言し、「インフレデータは2%目標への緩やかな進展を示唆」「より良いデータが増えればインフレに対する確信は強まる」としつつも「インフレが持続的に2%に向かうという確信が高まるまでは利下げは適切でない」と利下げには慎重な姿勢を改めて示した。
米ドル円は、パウエルFRB議長の議会証言ではこれまでの発言と概ね変わらない内容ではあったが、前週末の米雇用統計で利下げ期待が高まっていたこともあり、米10年債利回りの上昇とともにドル買いが優勢となり、161.51円まで上値を伸ばした。その後は米10年債利回りが上昇幅を縮小したことを受けて161.23円まで下押した。
ユーロドルは、1.0820ドル前後で揉み合いが続いたが、パウエルFRB議長の発言後には米10年債利回りの上昇とともにドル買いが優勢となり、1.0805ドルまで安値を押し下げた。ただ底値は固く、1.0810ドル前後でのもみ合いに終始した。なお、米格付け会社のムーディーズは仏下院選挙の結果は同国の信用格付けにとってマイナスだと警告した。
株式
NYダウ平均 USD 39,295.80 -38.77(-0.09%)
NASDAQ総合 USD 18,430.56 +26.82(+0.14%)
S&P500 USD 5,577.65 +5.53(+0.09%)
株式市場では、パウエルFRB議長の議会証言後に一時上昇に転じる場面はあったものの、理恵下げへの慎重な姿勢を改めて示すと、米景気減速への警戒感が高まり景気敏感株などが下げが相場の重しとなった。ハイテク株比率の高いナスダックでは、半導体関連株が下落が目立つ一方で、半導体大手のエヌビディアが2.5%高となったり相場を下支えした。
債券・商品先物
米国債10年 4.300% (+0.018)
NY原油(WTI) USD/バレル 81.90 (-0.55%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2,371.1 (+0.19%)
【日本】日経平均株価の上昇で円売りが先行するも上値は重たい
為替(17時)
7月9日の東京外国為替市場は、日経平均株価が前日終値対比で940円超の大幅高となったことを受けてリスク選好の円売りが進行した。ただ夕方に控えている債券市場参加者会合への警戒感もあり上値は重たかった。会合では、日銀の国債の買い入れについて「一定額を速やかに減額すべき」や「2年程度かけて緩やかに減額すべき」といった意見がでて、減額の方針はまだ固まっていないようだ。
米ドル円は、日経平均株価が前日終値から大幅に上昇スタートしたことを受けてリスク選好の円売りが進行し、11時台には前日高値の161.12円をわずかに上抜け161.13円まで上昇した。その後は債券市場参加者会合への警戒感もあり160.73円まで下押すも底値は固く、160.94円まで下げ渋った。
ユーロドルは、ドル円の上昇を受けてドル買いが優勢でスタートし1.0819ドルまで下押したが、ドル円に追随したユーロ円の上昇に挟まれる形で1.0831ドルまで買い戻された。その後も売り買いが交錯し欧州勢参入後からはややドル買いが優勢となり1.0817ドルまで安値を広げ引けた。
ユーロ円は、ドル円の上昇につられる形でユーロ円も上昇し、13時前には174.45円まで上値を伸ばした。ただ、ドル円が伸び悩むとユーロ円の上昇の勢いもなくなり16時台には174.61円まで押し戻された。
債券
10年長期金利 1.078% (-0.007)
【市場主要イベント】
10日 新 政策金利発表
米 パウエルFRB議長の発言
11日 英 GDP
米 CPI
12日 米 PPI
米 ミシガン大消費者態度指数