【米国】米消費者物価指数が市場予想を下回ったことで、インフレ懸念は後退しドル売りが優勢
為替(2025年1月16日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 156.42(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.0295 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 161.06 (円)
ポンド円 GBP/JPY 191.52 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2242 (米ドル)
1月15日のニューヨーク外国為替市場は、米消費者物価指数は市場予想通りとなったが、コア指数(予想:3.3%、結果:3.2%)が予想を下回ったことで、全般でドル売りが優勢となった。米10年債利回りは4.63%まで急落した。また「イスラエルとハマスは停戦に合意」との報道で、中東情勢の懸念が後退したことで投資家心理が改善し、株式市場全般で買いが優勢となった。
米ドル円は、米労働省が発表した12月米消費者物価指数は前年対比では市場予想通りだったが、前年比コア指数が市場予想を下回ったことで、「米インフレ再加速への懸念はやや後退した」との思惑が高まり、米10年債利回りが4.63%まで急落した事で全般でドル売りが優勢となり、155.93円まで下押した。その後は156.74円まで買い戻されたものの、上値は限定的で、156.50円前後でもみ合った。
ユーロドルは、米消費者物価指数の結果を受けて米10年債利回りが急落すると、全般でドル売りが優勢となり22時台には1.0354ドルまで上値を伸ばし、日通し高値を付けた。ただ、ドル売りが一巡すると、欧州通貨全般で重たい地合いとなりユーロドルも失速した。25時台には、1.0258ドルまで下落し日通し安値を付けた。
株式
NYダウ平均 USD 43,218.02 +695.39(+1.63%)
NASDAQ総合 USD 19,508.50 +462.85(+2.43%)
S&P500 USD 5,948.81 +105.51(+1.80%)
株式市場は、米消費者物価指数でコア指数が予想を下回る結果となると、インフレに対する過度な懸念は後退し買いが広がった。また、「イスラエルとハマスが停戦に合意」との報道で、中東の地政学リスクへの警戒感が後退したことも投資家心理の改善につながった。ハイテク株比率が高いナスダックは6営業日ぶりに反発した。米10年債利回りが大幅に低下したことで高PER株に買いが集まった。
債券・商品先物
米国債10年 4.651% (-0.137%)
NY原油(WTI) USD/バレル 79.13 (+3.18%)
NY金(COMEX) USD/オンス 2.719.6 (+1.09%)
【日本】植田日銀総裁の発言をきっかけに、利上げ観測が高まり円買いが優勢となった
為替(17時)
1月15日の東京外国為替市場は、全般で揉み合いの低買いが続く中で、午後になると植田日銀総裁が「金融政策、経済・物価の情勢の改善が続けば政策金利を引き上げ緩和度合いを調整する」と発言したことで、全般で円買いが優勢となった。円中心の相場となる中で、米10年債利回りが低下したことでドル売りが優勢となった。
米ドル円は、東京仲値にかけてややドル買いが優勢となったが、高く始まった日経平均株価が一時マイナスに転じたことで、上値が重たい展開が続いた。午後になると植田日銀総裁が利上げの可能性について発言すると、円買いが優勢となり14時30分過ぎには157.19円まで下押した。売り一服後は157.44円まで下げ渋ったものの欧州勢が円買いで参入すると17時過ぎには156.72円まで下押した。
ユーロドルは、前日のNY終値からやや値を下げたものの小幅なレンジでのもみ合いとなった。植田日銀総裁の発言をきっかけに円中心の相場展開となる中で、欧州勢が参入してくると、米10年債利回りの低下を受けて1.0316ドルまで上昇した。
ユーロ円は、高く寄り付いた日経平均株価がマイナス圏に沈むと売りが優勢となり、161.88円まで下押した。植田日銀総裁の発言から利上げ観測の高まりもあり、円買いが優勢となった。売り一巡後には162.11円までわずかに買い戻されるも限定的で、欧州勢が参入してくると再び売りが優勢となり161.59円まで下押した。
債券
日本国債10年 1.257% (+0.018)
【市場主要イベント】
15日 米 消費者物価指数
16日 英 月次国内総生産
ユーロ ECB理事会議事要旨
米 小売売上高
17日 中 10-12月期四半期国内総生産
ユーロ 消費者物価指数