米関税政策への警戒感は依然として強く株売りが先行したが、引けにかけては持ち直した

【米国】米10年債利回りが一時4.25%まで上昇したことで、ドル買いが優勢となった

為替(2025年4月1日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   149.96(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0813 (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   162.17   (円)
ポンド円          GBP/JPY   193.70  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.2916  (米ドル)

 
3月31日のニューヨーク外国為替市場は、3月米シカゴ購買部協会景気指数(予想:47.6、結果:45.0)が市場予想を上回った事で、米10年債利回りが4.25%台まで上昇し全般でドル買いが優勢となった。米株式市場が堅調に推移していることも相場を下支えした。欧州では「ECB内では4月の金利据え置きの向きが高まっている」との一部報道もあり、ユーロ売りが優勢となった。
 
米ドル円は、3月米シカゴ購買部協会景気指数が市場予想を上回った事で、米10年債利回りが4.25%台まで上昇し、全般でドル買いが先行した。一時430ドル超下落していたNYダウ平均が持ち直し、560ドル超上昇した事も相場を下支えし、27時台には150.26円まで上値を伸ばした。買いが一巡後には、米10年債利回りが上4.21%まで低下したことで伸び悩んだが戻しは149.87円までにとどまった。
 
ユーロドルは、米関税政策の不透明感に加えて欧州経済の先行き懸念がくすぶる中で、欧州相場が軟調に推移したことでリスク・オフのユーロ売りが優勢となり、24時前には1.0783ドルまで下押した。ただ、前週末の安値1.0765ドルが目先のサポートとして意識されると、下げ渋った。「ECB内では4月の金利据え置きを受け入れる用意のあるメンバーが増えている」との一部報道も買い戻しを誘った。
 
株式
NYダウ平均       USD   42,001.75                      +417.86(+1.00%)
NASDAQ総合    USD   17,295.06                      -27.93(-0.16%)
S&P500             USD     5,611.84                       +30.89(+0.55%)

株式市場は、トランプ米政権の高関税政策に伴う景気悪化に加えて、米物価上昇に知流との懸念が高まる中で、NYダウ平均は売りが先行した。一時430ドル超下落したが、月末・期末の機関投資家によるポジション調整の買いも意識されると、NYダウ平均は急速に持ち直し560ドル超上昇した。
 
債券・商品先物
米国債10年                              4.211%     (-0.042)
NY原油(WTI)     USD/バレル   71.08        (+3.56%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   3,157.4     (+1.26%)
 

【日本】米関税政策への警戒感から、全般で株安が進行した

 
為替(17時)
3月31日の東京外国為替市場は、米関税政策への警戒感が高まっている事で、日経平均株価が大幅安で寄り付いたことや時間外の米株先物が軟調に推移していることで、全般でドル売りが先行した。ただ欧州勢参入後には米10年債利回りが下げ渋っていることで、ややドルの買戻しが優勢となったものの、積極的にドルを買い戻す展開とはならなかった。
 
米ドル円は、日経平均株価が大幅安で始まりさらに下値を広げたことで、ドル売り・円買いが先行した。一部報道では「より広範囲で高い関税を検討」との報道もあり警戒感が高まっている。節目の149円を前にすると下げ渋ったが、割り込むと148.72円まで下押した。その後は149.24円まで下げ渋ったものの、日経平均株価の下落もあり上値は重たく、16時台には再び148.70円まで下落し安値を更新した。
 
ユーロドルは、ドル円でのドル安基調や時間外の米10年債利回りが低下していることを受けて、ユーロ買い・ドル売りが先行し1.0845ドルまで上値を伸ばした。買い一巡後は1.0828ドルまで売られたが下値は限定的で再び1.0845ドルまで上値をのばした。その後はドル円の下落やユーロ円の下落に挟まれる形で、方向感なくもみ合う展開となった。
 
ユーロ円は、仲値にかけては買いが先行し162.04円まで上値を伸ばしたものの、時間外の米株先物が軟調に推移していることや日経平均株価が大幅に下落している事もあり、上値が重たく、ドル円の下げにつれて161.16円まで下押した。その後はドル円の下げ渋りに合わせて一時161.74円まで下げ渋るも上値は重たく16時台には161.03円まで売られ安値を更新した。
 
債券
日本国債10年   1.486%     (-0.060)
 

【市場主要イベント】
1日   日   1-3月期日銀短観
   豪   豪準備銀行(中央銀行)、政策金利発表
   ユーロ 3月消費者物価指数
   米   ISM製造業景況指数
2日  米   ADP雇用統計
3日  ユーロ 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
     米   ISM非製造業景況指数
4日  米   非農業部門雇用者数変化
   加   新規雇用者数
   米   パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
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