【米国】米消費者物価指数が市場予想を下回り、ドル売りが先行した
為替(2025年4月11日 6時00分)
米ドル円 USD/JPY 144.43(円)
ユーロ米ドル EUR/USD 1.1201 (米ドル)
ユーロ円 EUR/JPY 161.79 (円)
ポンド円 GBP/JPY 187.32 (円)
ポンド米ドル GBP/USD 1.2968 (米ドル)
4月10日のニューヨーク外国為替市場は、中国が米国の関税政策に対して「中国国民の正当な権利と利益が奪われるのを黙って見過ごさない」と譲歩しない姿勢を示すと、米中貿易摩擦の激化懸念から全般でドル売りが優勢となった。米消費者物価指数(予想:3.0%、結果:2.8%)が市場予想を下回ったこともドル売りを促した。
米ドル円は、米政府の関税政策に対して中国は譲歩しない姿勢を示すと、米中貿易摩擦激化への懸念から米国株相場が大幅に下落した。25時前には144.01円まで下押した。ただ、売り一巡後は前日安値が目先のサポートとして意識されると買戻しが優勢となった。145.13円まで買い戻されたが、上値は限定的だった。
ユーロドルは、米中貿易摩擦激化への警戒感が根強い中で対円や対スイスフランでドル売りが進行したことで、ユーロドルでもドル売りが先行した。3月米消費者物価指数が市場予想を下回ったこともドル売りを促した。一時1.1242ドルまで上値を伸ばした。買い一巡後には失速したが、下押しも限られ1.1190ドル前後でもみ合った。
株式
NYダウ平均 USD 39,593.65 +1,014.79(-2.49%)
NASDAQ総合 USD 16,386.23 -738.74(-4.31%)
S&P500 USD 5,268.06 -188.83(-3.46%)
株式市場は、米政権による関税政策を巡り中国は米国に譲歩しない姿勢を改めて示した。これにより米中貿易戦争激化の懸念が高まり、警戒感から売りが先行した。NYダウ平均は前日に急騰していた反動もあり一時2,100ドル超下落する場面もあった。
債券・商品先物
米国債10年 4.431% (+0.103)
NY原油(WTI) USD/バレル 59.65 (-3.88%)
NY金(COMEX) USD/オンス 3,194.2 (+3.04%)
【日本】前日の大幅なドル高の反動から、調整のドル売りが先行した
為替(17時)
4月10日の東京外国為替市場は、前日にトランプ大統領が追加関税の一部について緩和措置を講じることが伝わると、全般でドル買いが優勢となった。その反動から、本日東京時間は調整のドル売りが先行した。米中の貿易摩擦激化を懸念したリスク・オフ姿勢もドル売りを促した。なお、中国外務省は「米国とは争いたくないが、向かってくるならば恐れない」「中国国民の正当な権利と利益が奪われるのを黙って見過ごさない」と強気な姿勢を示した。
米ドル円は、前日にトランプ大統領が相互関税の一部について90日間の一時停止を発表したことを受けて4円ほどの値幅で急騰したことで、本日序盤から調整の売りが先行した。時間外の米10年債利回りが低下したことも売りにつながり、一時146.49円まで値を下げた。13時過ぎには米国の125%の対中関税と中国の84%の対米関税が予定通り発動したことを受けて、先行きの不透明感が増し相場の重しとなった。米10年債利回りの低下幅縮小を受けてやや下げ渋る場面もあったが、欧州勢参入後には再び売りが強まり146.24円まで下押した。
ユーロドルは、ドル円の上昇や米10年債利回りの低下を手掛かりに買いが先行した。徐々に安値を切り上げ1.0995ドルまで上値を伸ばした。米10年債利回りの低下幅縮小を受けて1.0962ドルまで下押したが、独10年債利回りが上昇すると買いが優勢となり、1.1030ドルまで急騰した。
ユーロ円は、前日のトランプ大統領の発言に起因した大幅な上昇を背景とした調整に押され売りが先行した。12時前には160.85円まで下押したがユーロドルの上昇も背景に底堅く推移した。欧州勢参入にかけては買戻しが優勢となり161.28円まで上値を伸ばした。ただ売り一巡後には失速し161.30円前後でもみ合う展開となった。
債券
日本国債10年 1.341% (+0.084)
【市場主要イベント】
10日 米 消費者物価指数
11日 英 月次国内総生産
米 卸売物価指数