米相互関税の発表を受けて、引けにかけては相場が荒い値動きとなった

【米国】トランプ関税が発表され、主要国の関税が軒並み高く設定された

為替(2025年4月3日  6時00分)
米ドル円          USD/JPY   149.26(円)
ユーロ米ドル   EUR/USD  1.0859 (米ドル)
ユーロ円          EUR/JPY   162.10   (円)
ポンド円          GBP/JPY   194.15  (円)
ポンド米ドル   GBP/USD  1.3007  (米ドル)

4月3日のニューヨーク外国為替市場は、ADP雇用統計報告(予想:12.0万人、結果:15.5万人)が市場予想を上回るとドル買いが優勢となったものの、影響は限定的だった。その後は相互関税への警戒感もあり、小幅にもみ合った。トランプ大統領から相互関税について発表されると、関税率の基本設定は10%だが、日本には24%・中国には34%・EUには20%と高い税率であることが分かると、相場は荒い値動きとなった。ホワイトハウスは「最低10%の関税は5日から始まり、より高い関税は9日から発動される」と発表した。

米ドル円は、米10年債利回りが4.10%と約1ヶ月ぶりの低水準を記録したことで全般で円買い・ドル売りが先行した。ADP雇用統計報告では市場予想を上回りドル買いが優勢となり、前日安値の148.98円が目先のサポートとして意識されたこともあり、一転して買戻しが優勢となった。前日高値を上抜けると、150.25円まで上値を伸ばした。その後トランプ大統領からの相互関税の詳細が発表されると相場は荒く上下し、日本・中国・EUなどは軒並み高い税率であることが分かると、リスク回避の円買いが優勢となり149.24円まで急落した。

ユーロドルは、安く寄り付いた米国株式指数が持ち直してプラス圏を回復した動きを眺め、投資家のリスク回避姿勢が後退すると、ユーロ買い・ドル売りが先行した。「EUはトランプ関税によってもっとも大きな打撃を受ける可能性のある経済分野を支援するため、緊急措置を準備している」との一部縫合もユーロ買いを促した。その後は相互関税の詳細が発表されると、1.0923ドルまで上昇したがすぐに1.0810ドルまで下押すなど荒い値動きとなった。

株式
NYダウ平均       USD   42,225.31                    +235.36(+0.56%)
NASDAQ総合    USD   17,596.71                     +147.38(+0.84%)
S&P500             USD     5,670.98                     +37.92(+0.67%)

株式市場は、米相互関税の詳細発表を前に売りが先行するとNYダウ平均は一時360ドル超下落したものの、売り一巡後は買戻しが優勢となった。「トランプ米大統領は側近に対し、イーロン・マスク氏が数週間以内に米政府効率化省の政府特別職員を退任すると話した」との報道を受けて、DOGEを巡る混乱への懸念が後退した。投資家心理が改善し株買いを誘った。NYダウ平均は一時390ドル超上昇した。

債券・商品先物
米国債10年                               4.135%     (-0.026)
NY原油(WTI)     USD/バレル   70.21        (-0.67%)
NY金(COMEX)  USD/オンス   3,190.3     (+1.32%)
 

【日本】米関税政策発動を前に、様子見ムードが広がり方向感なくもみ合った

為替(17時)
4月2日の東京外国為替市場は、ベッセント米財務長官が明日発表される米国の相互関税について「他国は米国に対する関税を引き下げる措置を講じることができる」との発言が伝わると、関税政策に対する過度な警戒感が後退した。ただ、依然として警戒感は残り関税発動を前に様子見ムードが広がった。欧州では株安によるリスク回避のユーロ売りが優勢となった。

米ドル円は、ベッセント米財務長官が明日発表される米国の相互関税について「他国は米国に対する関税を引き下げる措置を講じることができる」との発言が伝わると、各国に対する関税が一律にならない可能性が意識されて買いが先行した。時間外の米10年債利回りが上昇したことも支えに15時台には150.00円まで上昇した。ただ欧州株安を受けて失速すると、売りが優勢となった。時間外の米10年債利回りが低下に転じたことも重しとなり149.63円まで下押した。

ユーロドルは、ベッセント米財務長官の発言が伝わったことで、1.0807ドルまで上昇したが、上値は限定的だった。その後東京市場では目立った動きはなくレンジ内を上下に揉み合った。欧州時間に入ると欧州株の下落を受けて、1.0780ドルまで下げたが、前日安値の1.0778ドルを割り込むことはできず、下げ渋った。

ユーロ円は、米関税政策に対する過度な警戒感が後退したことで、買いが強まると161.94円まで上昇したが、その後は次第に様子見ムードが広がり、レンジ内でのもみ合いとなった。欧州時間になると独DAXなどの欧州株が下落してスタートしたことで、リスク回避の売りが優勢となり、161.35円まで下落した。

債券
日本国債10年 1.465%     (-0.036)
 

【市場主要イベント】
3日 ユーロ 欧州中央銀行(ECB)理事会議事要旨
      米 ISM非製造業景況指数
4日 米 非農業部門雇用者数変化
      加 新規雇用者数
      米 パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
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